〔東京外為〕ドル、157円台後半=米長期金利上昇で上伸(30日午前9時)

AI要約

30日朝の東京外国為替市場では、米長期金利上昇を受けてドルが上昇し、1ドル=157円台後半に達した。これは1カ月ぶりの高値である。

前日の海外市場では、米長期金利の上昇に影響を受け、ドルはじり高となり、中盤では高値を付けたが、終盤は伸び悩んだ。30日の東京市場も同水準で推移している。

国内の長期金利や日銀の動きに注意が必要であり、ドル円は今後も伸び悩む可能性がある。

 30日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利上昇を受けて、1ドル=157円台後半に上伸した。午前9時現在は、157円62~63銭と前日(午後5時、157円13~14銭)比49銭のドル高・円安。

 前日の海外市場では、欧州時間は157円20銭台でこう着。米国時間は米長期金利上昇に沿ってじり高となり、中盤には157円70銭付近と1カ月ぶりの高値を付けた。終盤は、長期金利の上昇一服を受けて157円60~70銭で伸び悩んだ。30日の東京早朝は、同水準で推移した。

 米長期金利は、FRB高官のタカ派的な発言や7年債入札のさえない結果を映して、4.6%台と1カ月ぶりの高水準を付けた。

 きょうの東京市場のドル円も、日米金利差拡大が意識され、しっかりとなりそうだ。市場からは「1カ月ぶりの高値で上方向への動きが期待できる」(外為仲介業者)との声が聞かれた。政府当局者からは、円安をけん制する発言が出るとみられるが、「前日は円安というよりドル高主導だったため、すぐに介入はないだろう」(同)と予想される。

 国内の長期金利は、米長期金利上昇や日銀の国債買い入れ減額観測から、水準を切り上げる可能性が高く、ドル円は伸び悩む場面もありそうだ。

 ユーロは対円、対ドルで下落。午前9時現在は、1ユーロ=170円25~26銭(前日午後5時、170円51~52銭)、対ドルでは1.0801~0801ドル(同1.0850~0850ドル)。