![](/img/media/664e474565466.jpg)
【ファイナンシャルアドバイザー解説】年金支給日に約半数が「30万円」支給されてるって本当?公的年金の平均受給額と年金支給日から考える
2024年度の年金は6月支給分から増額となっており、次回の支給を心待ちにしている人もいるでしょう。
現在年金を受給しているシニア世代ですが、約半数の人が年金支給日に30万円を支給されていることはご存知でしょうか。
年金の仕組みや受給額、老後に向けた備えについて解説しています。
![【ファイナンシャルアドバイザー解説】年金支給日に約半数が「30万円」支給されてるって本当?公的年金の平均受給額と年金支給日から考える](/img/article/20240526/66525b7ab3465.jpg)
2024年度の年金は6月支給分から増額となっており、次回の支給を心待ちにしている人もいるでしょう。
現在年金を受給しているシニア世代ですが、約半数の人が年金支給日に30万円を支給されていることはご存知でしょうか。
今回は年金の仕組みと現代シニアの平均受給額を確認し、現役ファイナンシャルアドバイザーの筆者が「老後に向けた備え」についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
日本の公的年金には「国民年金と厚生年金」があり、2階建て構造となっています。
●1階部分:国民年金(基礎年金)
・日本に住む20歳から60歳までのすべての人が原則加入
・保険料は全員一律で、40年間欠かさず納めれば満額の老齢基礎年金が受け取れる
●2階部分:厚生年金
・会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
・加入期間や、収入(上限あり)に応じて保険料や将来の受給額が変わる
老後にもらえる年金には老齢年金や遺族年金、障害年金などがありますが、今回は老後の年金としてイメージしやすい老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金について解説していきます。
まずは、ひとりで「月額30万円の年金」を受け取れるのはどんな人なのかを確認しましょう。
前回の支給日は4月15日(月)でしたが、4月の年金は2023年度分であることに注意が必要です。
厚生労働省によれば、2023年度の国民年金と厚生年金の年金額は下記のとおりとなっています。
●国民年金と厚生年金の年金額
・国民年金(満額):6万6250円(新規裁定者。68歳以上の方は6万6050円)
・厚生年金(2人分の国民年金と厚生年金):22万4482円※
※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準。
上記を見て分かる通り、令和5年度は標準的な夫婦では合計で22万4482円となっています。
では、ひとりで「30万円の年金」をもらえるのはどのような人なのでしょうか。
●年金支給日は2ヵ月に1回
ひとりで「30万円の年金」をもらえる人は、年金支給のスケジュールに答えが隠されています。
日本の公的年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金など)は、原則として2ヵ月に1回支給されます。
例えば、2024年の年金支給日は次のようになります。
・2月15日(木)
・4月15日(月)
・6月14日(金)(6月15日が土曜日のため)
・8月15日(木)
・10月15日(火)
・12月13日(金)(12月15日が日曜日のため)
もうお分かりの方もいるかもしれませんが、年金をひとりで「30万円」支給されている人は、2ヵ月分で「30万円」ということになります。
すなわち「月額15万円」の年金を支給されている人が、年金支給日に「30万円」をもらえることになります。
ただし、支給されているのはあくまで額面の金額です。
年金には税金や保険料がかかるため、額面と手取り額に差が出ることについては理解しておきましょう。
では、そんな「月額15万円」の年金を受給している人の割合は何パーセント程度なのでしょうか。
次章で確認してみましょう。