耐久レースの最高峰「ル・マン24時間レース」が初開催されたのは今から101年前!【今日は何の日?5月26日】

AI要約

1923(大正12)年5月26日、フランスの北西部に位置するル・マン市のサーキットで、一昼夜24時間どれだけ走れるかを競う、第1回「ル・マン24時間耐久レース」が開催された。100年以上にわたり、先進技術を試す舞台として自動車の進化に大きく貢献しているレースである。

世界3大耐久レースの残り2つは、“スパ・フランコルシャン24時間レース(ベルギー)”と“デイトナ24時間レース(米国)”。権威あるル・マン24時間レースに権威あるレースに参加するためには実績が求められ、主催者ACO(フランス西部自動車クラブ)の厳しい審査をクリアする必要がある。

1980年代以降、日本からマツダ、トヨタ、日産、ホンダが参戦し、1991年にマツダがロータリーエンジン搭載車「マツダ787B」で記念すべき日本車初の総合優勝を飾った。2016年には、トヨタが優勝目前の3分前で予期せぬマシントラブルでポルシェに逆転されるという、まさに“ル・マンには魔物が棲んでいる”と言われるように、悲運に見舞われたのは、記憶に新しいところだ。

耐久レースの最高峰「ル・マン24時間レース」が初開催されたのは今から101年前!【今日は何の日?5月26日】

一年365日。毎日が何かの記念日である。本日5月26日は、今から101年前に世界最高峰の耐久レースである「ル・マン24時間レース」が初開催された日だ。一昼夜走り続けてその走行距離を競う、自動車メーカーの耐久信頼性技術の真価が問われるレースである。

TEXT:竹村 純(Jun TAKEMURA)/PHOTO:レーシングオン誌

1923(大正12)年5月26日、フランスの北西部に位置するル・マン市のサーキットで、一昼夜24時間どれだけ走れるかを競う、第1回「ル・マン24時間耐久レース」が開催された。100年以上にわたり、先進技術を試す舞台として自動車の進化に大きく貢献しているレースである。

ル・マン24時間レースは、「WEC(FIA世界耐久選手権)」シリーズを代表するレースで、世界3大耐久レースのひとつ。また、F1のモナコGP、米国のインディ500とともに、「世界3大レース」のひとつと位置付けられている歴史あるレースでもある。

世界3大耐久レースの残り2つは、“スパ・フランコルシャン24時間レース(ベルギー)”と“デイトナ24時間レース(米国)”。権威あるル・マン24時間レースに権威あるレースに参加するためには実績が求められ、主催者ACO(フランス西部自動車クラブ)の厳しい審査をクリアする必要がある。

レースは、1周13.6kmのコース(2/3は、公道)を一昼夜24時間でどれだけ多く走れるかを競う。当初は、コースの反対側にレース車を配置し、ドライバーが反対側からコースを横切って乗車する“ル・マン式スタート”が採用され、ル・マンの名物となっていたが、危険なことから1972年からは一般的な“ローリングスタート”に変更された。また、24時間連続して走行するので、安全面を考慮し、ドライバーは交代しながらレースを行う。

記念すべき第1回のレースには、18のメーカーからフランス31台、ベルギーと英国から各1台の計33台が出走した。優勝したのは、フランスのシュナール・ワルケル社の「スポール」で、平均速度は約92km/h。ちなみに、2019年の優勝車(トヨタ GAZOO Racing)は平均速度約219km/hだった。

1980年代以降、日本からマツダ、トヨタ、日産、ホンダが参戦し、1991年にマツダがロータリーエンジン搭載車「マツダ787B」で記念すべき日本車初の総合優勝を飾った。2016年には、トヨタが優勝目前の3分前で予期せぬマシントラブルでポルシェに逆転されるという、まさに“ル・マンには魔物が棲んでいる”と言われるように、悲運に見舞われたのは、記憶に新しいところだ。

しかし、その悲運を乗り越え2018年、ついにトヨタは総合優勝を飾った。その後も5連覇を果たしたが、2023年は、残念ながらフェラーリ「499P」に続き第2位だった。