人手不足悩む成田空港、eスポーツで人材“引き留め”企画 利用者数回復も増便できず

AI要約

成田空港が人手不足を解消するためのイベントを開催。従業員の定着を図るためにeスポーツ大会を企画。

従業員同士の交流を促し、絆を深めることで人材不足に歯止めをかけようとする成田空港の取り組み。

若手社員による企画で課題は山積み。ロゴ入りグッズや対戦相手の構成にも工夫が必要。

人手不足悩む成田空港、eスポーツで人材“引き留め”企画 利用者数回復も増便できず

 人材不足に悩む成田空港が、従業員をつなぎとめるためのイベントを開催することになりました。

 日本の空の玄関口、成田空港。インバウンド需要が回復し、利用者は増加する一方です。

 22日、その片隅にある会議室に若いスタッフが集まっていました。

企画会参加者

「キャッチコピーが『#絆と書いてパスと読む』です。この大会を通じて、絆をつなげられたらいいなという思いを込めました」

 よく見ると、メンバーの所属会社はバラバラ。広い成田空港で、普段は顔を合わせることもありません。

 仕掛け人は、空港会社の戦略企画室長です。

成田空港会社

片山敏宏戦略企画室長

「辞める人多いんだよとか、みんな問題意識は持っているんですけど。じゃあ何やるんですかっていうのが、意外と具体案が出てこなかったので。その中で若手が『ゲームとかどうですか』と言ったので、やってみたらっていう感じです」

 成田空港で深刻な問題となっている人手不足。特に、搭乗手続きや荷物の積み込み、航空機の誘導などを担う部門は全く人が足らず、急増する航空需要を取り込めていません。

片山戦略企画室長

「昨年の秋ぐらいからお客さんがすごく戻ってきた時に、150便新しく就航したいという時があったんですけど。実は、3分の2ぐらいしかうちの人材不足で受け入れられなかった」

 そこで企画されたのが、従業員対抗の「eスポーツ大会」。サッカーゲームで従業員同士が交流することで帰属意識を高め、人材の定着につなげようという狙いです。

 運営は各社の若手社員が担いますが、初の試みとあって課題は山積。例えば参加者を呼び込むための商品について、空港会社から「ロゴ入りグッズ」が提供できると言われていますが…。

 企画参加者からは「従業員は成田で働いているともらえるので。私自身もこのノートを持っているし、これも持っているし」という声もあり、もっと魅力的なものにする必要がありそうです。

 対戦相手をどうするかも重要です。ライバル会社同士が対戦すると、かえってギスギスしかねないという意見が出たため、4つあるターミナルごとにチームを組む形に落ち着きました。

施設会社従業員

「今回、若手が選手として参加するんですが、参加することで外の世界を知って、空港全体をいいなって思って、空港から離れたくないなって思ってくれればいいかなと思っています」

 大会は来月7日に本番を迎えます。

(「グッド!モーニング」2024年5月24日放送分より)