山で採ったタケノコやワラビ フリマアプリで売っても大丈夫か

AI要約

山菜の販売に関する問題について林野庁とメルカリ事務局の見解をまとめると、森林窃盗に該当する山菜の判別が難しいことやメルカリが違反商品への対応策を講じていることが明らかになった。

林野庁は山菜を所有権のある山で採取すれば問題ないが、他人の山林で採取すると森林窃盗になるという見解を示している。

また、メルカリは禁止物の排除に努め、違反商品の出品を監視していると説明している。

山で採ったタケノコやワラビ フリマアプリで売っても大丈夫か

 今の季節、全国的にタケノコやコゴミ、ワラビなどの山菜取りを楽しむ人は少なくない。

 ところで、フリマアプリ「メルカリ」を見ると、こうした山菜が販売されている。これ自体は、問題ないのだろうか。林野庁とメルカリ事務局を取材した。

■「窃盗で採取された山菜」特定は困難

 林野庁林政部に、山菜をフリマアプリで販売することの是非を質問した。自分で所有する山で採った山菜ならば問題なし、国有林や私有地という他者の山林での採取なら森林窃盗になる、との見解だ。

 ただ実際は、「いくつも出品されている山菜のうち、どれが森林窃盗に該当するかを判断するのは難しい」と答えた。

 メルカリ事務局に聞くと、無断で採取され「森林窃盗罪」にあたる山菜は、「メルカリで禁止している『盗品など不正な経路で入手した商品』に該当するため、違反を確認した場合は取引キャンセル・商品削除・利用制限となる場合があります」。至極当然の答えだ。

 しかし、林野庁の回答のように「森林窃盗罪」かどうかを判断するのは事実上、不可能だ。対応方法はあるのだろうか。

 メルカリ事務局は、「個別の出品物に対する対応方針については、本件に関わらずコメントは差し控えさせていただいております」と説明。そのうえで、

・他人の私有地や公有地で許可無く採取したもの

  ・入手経路が不明確なもの

  ・配送方法の記載がないもの

  ・有毒植物と誤りやすいもの

 に該当する山菜・きのこ類の出品をしないよう、ユーザーに呼び掛けていると話した。

 このほか、365日・24時間体制で、同社の利用規約に違反する商品を、自動検知システムやカスタマーサービスの目視により出品や取引を常時監視。「出品禁止物の排除に努めております」と答えた。