「オルカン一択」と決めつけていないか? 初心者が気づかない積み立て投資の「3つの弱点」

AI要約

新NISA投資のメリットだけでなく、積み立て投資の弱点について警鐘を鳴らす記事。

積み立て投資のメリットは手間がかからないが、投資のスキルが身につかないというデメリットもある。

投資家に必要な様々なスキルと積み立て投資で得られるスキルの違いについて解説。

「オルカン一択」と決めつけていないか? 初心者が気づかない積み立て投資の「3つの弱点」

----------

新NISAは、オルカン(全世界株式)かS&P500(米国株式)の積み立てだけでいい……。こんなふうに決めつけていないだろうか? 資産6億円を築いた個人投資家で、投資系ユーチューバーとしても人気の上岡正明氏は、積み立て投資はメリットばかりではないと警鐘を鳴らす。新刊『日本株で新NISA完全勝利』も話題の上岡氏に、積み立て投資の「3つの弱点」を挙げてもらった。

----------

----------

積み立て投資の弱点(1) 投資のスキルが身につかない

----------

 積み立て投資のいいところは、「手間がかからない」ところです。

 別名「ほったらかし投資」とも呼ばれるように、チャートや決算書をチェックしたり、売買のタイミングを考えたり、トレンドの流れを読んだりする必要はありません。

 いったん「オルカンを毎月3万円買う」と設定したら、証券会社が口座から自動的に引き落としてくれます。オルカンを買うか、S&P500を買うかで、最初に少し悩むくらいで、あとは半永久的に「ほったらかし」でいいのです。

 仕事や育児などに追われていて、投資に時間を割くことができない、投資の勉強をする余裕なんてないという人には、ありがたいしくみでしょう。

 しかし、メリットの裏には、必ずデメリットがあります。「手間がかからない」というメリットの裏には、「投資のスキルが身につかない」というデメリットがあるのです。

 投資家には、さまざまな種類のスキルが必要です。

 ・資金管理

 ・未来予測

 ・決断力

 ・孤独との闘い

 ・メンタルの強さ

 ・防衛力

 ・再現性の追求

 ・自己統制

 ・市場調査

 これらを伸ばすことで、「勝てる投資家」になることができます。

 さらに、このスキルはふだんの仕事にも活かすことができます。私は現在、3つの会社を経営していますが、株式投資は会社を経営するのとまったく同じだな、とつくづく思います。

 もちろん、積み立て投資で得られるスキルもあります。しかし、それはあくまで「積み立て投資のスキル」であって、勝てる投資家になれるスキルとはまったく別ものです。

 積み立て投資で得られるスキルは、たとえば次のようなものです。

 ・継続力

 ・がまん強さ

 こうしたスキルが、まったく意味のないものとは言いません。「二刀流」で運用するなら、身につけておくべきでしょう。ただし、何度もいいますが、これだけでは勝てる投資家にはなれません。