「エブリシング・バブル」崩壊が始まっている…エミン・ユルマズ氏が語る「今買うと大やけどするAI銘柄」の名前

AI要約

2024年8月5日、日経平均株価は一時4400円下落し、「史上最大の暴落」となった。その後株価は戻しているが、アメリカの景気後退リスクは高まっており、「2番底」の懸念は去らない。

第一生命経済研究所の永濱利廣氏との共著『「エブリシング・バブル」リスクの深層 日本経済復活のシナリオ』(講談社+新書)を刊行したエコノミストのエミン・ユルマズ氏が、「エブリシング・バブル」崩壊の可能性について解説する。

「マグニフィセント7」と呼ばれるアメリカのハイテク株もバブルであり、すでに崩壊が始まっていると言っていいでしょう。

「エブリシング・バブル」崩壊が始まっている…エミン・ユルマズ氏が語る「今買うと大やけどするAI銘柄」の名前

2024年8月5日、日経平均株価は一時4400円下落し、「史上最大の暴落」となった。その後株価は戻しているが、アメリカの景気後退リスクは高まっており、「2番底」の懸念は去らない。果たして「バブル崩壊」は起きるのか。

第一生命経済研究所の永濱利廣氏との共著『「エブリシング・バブル」リスクの深層 日本経済復活のシナリオ』(講談社+新書)を刊行したエコノミストのエミン・ユルマズ氏が、「エブリシング・バブル」崩壊の可能性について解説する。

前編記事『不動産からポケモンカードまですべての資産が暴騰する「エブリシング・バブル」が崩壊…もうバブルが弾けてしまった「意外な銘柄の名前」』より続く。

「マグニフィセント7」と呼ばれるアメリカのハイテク株もバブルであり、すでに崩壊が始まっていると言っていいでしょう。

マグニフィセント7のうち、テスラはEVバブル崩壊ですでに失速しており、株価は2021年につけた約411ドルから下落し、現在は約半分の210ドル付近で推移しています。

FacebookやInstagramを運営するメタも、売りのメタバース事業が思わしくなく、一時は株価が急落しました。

アップルもiPhoneの販売に陰りが見えはじめており、急成長を疑う声が高まっています。

こうしたハイテク株の株価は、業績の急成長を見込んで割高な水準にあります。

株価の割高感を判断する指標として、PER(株価収益率)があります。株価が1株あたり純利益(EPS)の何倍かを示すもので、アップルのPERは約34倍と非常に高い。

ITバブル時のナスダック指数のPERが約60倍でした。日本のバブル経済の際の日経平均のPERも同じくらいです。

日経平均のPERが近年約16倍で推移しており、だいたいこれくらいが適正水準だと考えると、アップルの株価はかなり割高感があります。

株価の過熱感を見る指標として、「バフェット指数」もあります。

これは「世界一の投資家」として有名なウォーレン・バフェット氏が考案したもので、「ある国の全株式の時価総額÷名目GDP」で求められ、おおむね100%を超えると割高とされます。

今年7月、アメリカ株のバフェット指数は200%を超え過去最高となりました。要するに「アメリカ株は適正価格の倍で取引されている」ということです。

この指数の影響もあってか、バフェット氏はアップル株を大量売却したことが明らかになっています。おそらくバフェット氏も「バブル崩壊が近い」と読んでいるのでしょう。