ステップワゴンは先代で選べた100V電源が消えた! フリードはUSBポートが減った! ホンダが使うシーンはむしろ増えていそうな「車内電源」を減らすワケ

AI要約

最近の車内での電源装備の変化について。現行ステップワゴンやフリードの装備についての理由。

アウトドアユーザー向けのポータブル電源の普及が100V電源の不採用理由の一つ。

災害を考える上での100V電源の重要性と、フリードのUSBポートの使い勝手について。

ステップワゴンは先代で選べた100V電源が消えた! フリードはUSBポートが減った! ホンダが使うシーンはむしろ増えていそうな「車内電源」を減らすワケ

 近年増えている車内での装備といえば電源だ。ハイブリッド車は100V電源が使えるクルマも多くなっているし、USBのソケットはもはや必須装備となっている。

 しかし、先代まで存在した100V電源が現行ステップワゴンでは装備されていないほか、オプションでも選べない。また、フリードもUSB電源の数が減っている。その理由に迫る。

 まず100V電源だ。これを廃止した理由を聞いてみると「需要が少ないから」とのこと。この回答に対して「えっ?」という疑問もあるかもしれないが、近年は大容量のポータブル電源が普及してきており、そちらを使うアウトドアユーザーが多いのが背景にあるそうだ。

 たしかにポータブル電源ならば通常の100V電源が複数口使えるし、USBポートなどが付いているアイテムも多い。現場での汎用性の高さでいえば、ポータブル電源のほうがいいだろう。

 また、先代ステップワゴンでも100V電源は上級グレードでのオプション装備であった。そのような背景を考えると、このオプションを使う人が多くなかった結果が、現行ステップワゴンでの不採用として現れているといえそうだ。

 アウトドアシーンで考えてみれば、電源をクルマから取るとエンジンを始動しなければいけないシーンがあるので、使い勝手が悪いのも事実。クルマの近くで飲食を楽しんだり、休憩したりしているときに排気ガスが排出されることに嫌悪感を抱く人も少なくないはず。

 そして、フリードのUSBポートだが、じつは先代の後期型からフロント部分は1個口となっている。フロントでふたつ使う人がいなかったから、コスト的にもひとつで十分となったとの声もある。これはフルモデルチェンジを果たしたばかりの現行型でも引き継がれている。

 先代から続いているポイントとして、セカンドシートの乗員が電源を使いやすいように、フロントシートのシートバックにUSBポートが用意されている。これはライバルといえるシエンタにも用意されていて、この手のミニバンのUSBポートは、フロントよりもセカンドシートのほうが需要が高いともいえるポイントだ。

 メーカーそれぞれの考え方の違いがあるから、「どのような装備を増やして減らして……」ということに対する評価は一概には決めにくい。ただ、筆者のまわりでは、たとえアウトドアを楽しんでいなくても、100V電源をオプションで注文する人はいるといった印象がある。

 これは災害を考えた上で装備したという声が多い。もし電気がストップしても、ガソリンさえあれば電気が使えるというのが大きな理由だとのこと。近年は自然災害も増えているので、再び装備したクルマが増えるといったこともあるかもしれない。