ボーイング、米北西部の工場従業員が13日スト突入も 労働協約巡り

AI要約

米ボーイングの労働協約について従業員が暫定合意を否決し、ストライキの可能性が高まっている

従業員は暫定合意に反発し、賃上げや賞与の不満がある

労働組合との交渉は難航し、全面的な労働協約の締結が16年ぶりだったが、否決される可能性が高まっている

ボーイング、米北西部の工場従業員が13日スト突入も 労働協約巡り

Allison Lampert Matt McKnight David Shepardson

[シアトル 11日 ロイター] - 米航空機大手ボーイングが労働組合と暫定的に合意した労働協約について、米北西部ワシントン州シアトル近郊とオレゴン州ポートランドの工場従業員が12日に行う投票で否決し、ストライキを支持した場合、13日にもストに突入する可能性がある。

12日は3万人近い従業員が投票する。ボーイングの最大労組である国際機械工労組(IAM)の交渉責任者によると、従業員の多くは暫定合意に反発している。過半数が反対票を投じれば労働協約が否決され、全体の3分の2の賛成でスト実施が決まる。

シアトル郊外の複数の工場では今週、従業員がデモ行進を行ったり、鍋やフライパンで音を鳴らして8日に暫定合意した労働協約に抗議したと、ある従業員は話した。

全面的な労働協約の締結は16年ぶりとなる。

IAMの交渉責任者、ジョン・ホールデン氏は暫定合意した労働協約について多くの人の怒りを目の当たりにしていると指摘。「暫定合意が否決され、ストが承認される可能性がある」とした。

協約には25%の賃上げ、雇用契約締結時の3000ドルの賞与、次期商用機の製造を4年内に開始する場合にシアトル地域で行うという誓約が含まれている。

ホールデン氏によると、労働者側は今後3─4年について労組が当初提示した40%に近い賃上げを求めており、年次賞与がなくなることに対する不満も一部である。