実は財務3表の中で一番簡単!? 株をやるなら絶対知っておきたいキャッシュフローの読み方
個人投資家の間で支持を集める『株トレ』シリーズの待望の続編が登場し、ファンダメンタルズに焦点を当てた内容になっている。
キャッシュフロー計算書の読み方が簡単に解説されており、普段の家計簿との共通点が指摘されている。
読者はクイズ形式で企業活動に関するキャッシュフローを解析することで、株の知識を身につけることができる。
個人投資家の間で大きな支持を集めるベストセラー『株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書』、待望の続編『株トレ ファンダメンタルズ編』が発売された。「この株は売り？ それとも買い？」「どっちの株を買う？」投資シミュレーションの感覚でクイズを解くうちに株の知識が自然と身につく1冊だ。前作ではチャート分析がテーマだったが、今作では業績や財務の読み方をわかりやすく解説する。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの窪田真之氏。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。
● 実は簡単！ キャッシュフロー計算書の読み方
「キャシュフロー計算書」と聞くと「難しそう」と感じる人もいるかもしれません。それは誤解です。
財務3表（貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書）の中で、一番簡単なのがキャッシュフロー計算書です。
なぜならば、キャッシュフロー計算書は、私たちが普段つけている「お小遣い帳」や「家計簿」と一緒だからです。
キャッシュがいくら入ってきて、いくら出ていったか、それでキャッシュ残高がいくら増えたか減ったか。それがすべてです。
● 『株トレ』のクイズに挑戦！
E社（製造業）の1年間の企業活動は、次のような内容でした。
営業CF、投資CF、フリーCF、財務CF、トータルCFはいくら？
それぞれ次の①～⑤から選んでください。
① 60億円
② 40億円
③ 30億円
④ 20億円
⑤ ▲30億円
【ヒント】キャッシュフローの符号（＋－）を間違えないように
・企業の手持ち現金が増えるならば → プラス
・企業の手持ち現金が減るならば → マイナス
・営業CF：本業で現金を稼ぐとプラス、現金を減らすとマイナス
・投資CF：設備投資をして現金を減らすとマイナス、投資した資産を売却して現金を増やすとプラス
・財務CF：借金をして現金を増やすとプラス、借金を返済して現金を減らすとマイナス
・フリーCF＝営業CF＋投資CF
・トータルCF＝営業CF＋投資CF＋財務CF
（キャッシュフローの読み方を解説した“投資プロが株を買う際に「売上や利益以外に着目している1つのこと」”の記事も参照してください）
