〔NY外為〕円、143円台前半(9日)☆訂正

AI要約

円相場は週明け9日に1ドル=143円台前半に下落し、円売り・ドル買いが優勢となった。

米労働省の8月の雇用統計が市場予想を下回り、円相場は調整目的の円売り・ドル買いの動きが続いた。

米消費者物価指数や卸売物価指数の発表を控え、様子見ムードが広がり、狭いレンジでの商いとなっている。

 【ニューヨーク時事】週明け9日のニューヨーク外国為替市場では、円売り・ドル買いが優勢となった海外市場の流れを引き継ぎ、円相場は1ドル=143円台前半に下落した。午後5時現在は143円10~20銭と、前週末同時刻(142円11~21銭)比99銭の円安・ドル高。

 週明けは前週中に急速に進んだ円高の反動から海外市場を通じて調整目的の円売り・ドル買いの動きが継続した。米労働省が前週末6日に発表した8月の雇用統計では非農業部門就業者数が前月比14万2000人増と、市場予想を下回ったほか、過去2カ月分の伸びが大幅に下方修正された。一方で、失業率は4.2%に改善。米雇用は減速しつつあるものの、市場が想定したほど深刻に悪化はしていないとの見方が広がる中で米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅な利下げ観測が一部後退し、ドルが買い戻された面もある。

 ただ、週内に発表される8月の米消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)などの重要インフレ指標の発表を控えて様子見ムードが広がり、午後にかけては狭いレンジでの商いとなった。ニューヨーク連邦準備銀行が9日に発表した8月の消費者調査によると、1年先の期待インフレ率は3.00%と前月からわずかながら上昇したが、相場の反応は限られた。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1029~1039ドル(前週末午後5時は1.1081~1091ドル)、対円では同157円93銭~158円03銭(同157円70~80銭)と、23銭の円安・ユーロ高。