伊藤忠とセコム、老舗宇宙企業のパスコをTOB。宇宙ビジネスでシナジーに期待

AI要約

伊藤忠商事とセコムが、空間情報データ大手のパスコを共同で公開買い付け(TOB)すると9月5日、発表した。

パスコは、1953年に創業した空間情報サービス大手で、地理空間情報データや地球衛星の利活用を行っている。

セコムはパスコ株の71%を保有し、TOB完了後、パスコは上場廃止となる見通し。

伊藤忠とセコム、老舗宇宙企業のパスコをTOB。宇宙ビジネスでシナジーに期待

伊藤忠商事とセコムが、空間情報データ大手のパスコを共同で公開買い付け(TOB)すると9月5日、発表した。買付価格は1株あたり2140円。TOB総額は約87億円だ。

パスコは、1953年に創業した空間情報サービス大手。創業当初は、航空機に搭載した測量用カメラを使った地図作成用の航空写真の撮影などを主な事業にしていた。事業を拡大していく中で、地理空間情報データを活用した国や地方自治体向けのソリューションサービスのほか、2005年からは地球衛星の利活用を促進するビジネスを本格化。老舗の宇宙企業でもある。

もともとセコムはパスコ株の71%を保有しており、公開買付とその後の取引でセコムの保有率は75%になる見込み。伊藤忠はこれまでパスコ株を所有していなかったが、残りの25%を伊藤忠の100%子会社であるISフロンティアパートナーズが所有する形で保有することになる。

TOB完了後、パスコは上場廃止となる見通しだ。