〔東京外為〕ドル、145円台半ば=米指標発表控え安値圏でもみ合い(4日正午)

AI要約

4日の東京外国為替市場では、ドルの対円相場が安値圏でもみ合い、リスク回避の円買い・ドル売りが先行したが、米国重要指標の発表により様子見ムードが広がった。

前日の海外市場では、ISM米製造業PMIの低調が影響し、ドル円相場は145円台に落ち着いた。一時的な下げ幅や買い戻しも見られた。

日本時間には重要指標の発表が控える中、全般的に様子見ムードが強く、ユーロは対円、対ドルで強含みの動きが見られた。

 4日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、1ドル=145円台前半を中心とした安値圏でもみ合った。日米株安を受けてリスク回避の円買い・ドル売りが先行したものの、今後、米重要指標の発表が相次ぐため、様子見ムードが広がった。正午現在は1ドル=145円45~45銭と前日(午後5時、145円93~95銭)比48銭のドル安・円高。

 前日の海外市場では、8月のISM米製造業購買担当者景況指数(PMI)が「低調だった」(国内証券)と受け止められ、発表直後は145円10銭台まで値を下げた。一巡後は押し目買いも入り、145円90銭台まで値を戻したが、その後は再び売られ、東京時間の早朝は145円台前半で推移した。

 前日の米国株安を受け、この日の日経平均株価は急落し、一時は前日終値比の下げ幅が1500円を超えた。これを眺め、ドル円も144円90銭前後の安値を付けた。仲値に向けては「国内輸入企業によるドル買い・円売りが優勢だった」(外為仲介業者)ほか、日経平均株価の下げ幅縮小や時間外取引の米長期金利上昇などを映し、145円台半ばに値を戻した。

 日本時間の4日夜に7月の米雇用動態調査(JOLTS)、5日は8月のISM米サービス業PMI、6日には8月の米雇用統計など重要指標の発表が相次ぐことから、全般は「様子見ムードが強い」(FX業者)という。

 ユーロは朝方に比べ対円、対ドルで強含み。正午現在、1ユーロ=160円76~77銭(前日午後5時、161円34~35銭)、対ドルでは1.1052~1052ドル(同1.1055~1055ドル)。