駅のロッカーに預けるとホテルに届く 西武が手荷物配送の新サービス

AI要約

西武ホールディングスは、西武鉄道の駅ロッカーを利用して手荷物をホテルに配送する実証実験を始めた。

利用者はスマートフォンで簡単に手荷物を預け入れ操作が可能で、配送先は首都圏約500施設のホテルを対象としている。

このサービスは2025年3月末まで実施され、観光客の利便性向上と混雑解消を図る取り組みとなっている。

駅のロッカーに預けるとホテルに届く 西武が手荷物配送の新サービス

 西武ホールディングスは2日、西武鉄道の駅のロッカーに預けた手荷物を首都圏のホテルに配送するサービスの実証実験を始めた。大型のスーツケースを持った訪日客らで電車内が混雑するオーバーツーリズムが問題となる中、手ぶらで観光できる環境を整え、利便性向上と混雑解消を目指す。

 実証実験をするのは西武鉄道の池袋駅、西武新宿駅、豊島園駅。スマートフォンで荷物の預け入れ操作ができるコインロッカーを開発する「SPACER(スペースアール)」(東京都)と共同でロッカーを運用する。

 午後2時までに手荷物を預けると、当日の午後7時までに指定した宿泊先ホテルに配送される。交通系ICカードで決済でき、配送完了はスマホに通知される。

 配送するホテルは、首都圏の約500施設。都心の全プリンスホテルのほか、銀座や浅草、秋葉原など9エリアの主要ホテルが対象となっており、東京ディズニーリゾートのある舞浜エリアも含まれる。

 実証実験は2025年3月末までで、利用者のニーズや配送時間などの検証を進める。西武ホールディングスの担当者は「観光需要も戻り、大きな荷物を持った訪日客が朝のラッシュに乗っている姿も見かける。混雑解消はもちろん、手ぶらで観光できることを当たり前にしていきたい」と話した。

 利用料はロッカーの大きさに応じて1900~2800円(10月末までは1700~2400円)。ロッカーに入るサイズであれば荷物の個数にかかわらず料金は一律。訪日客だけでなく、誰でも利用できる。【佐久間一輝】