【1兆円規模に成長した日本のサブスク市場】サービスは多様化し“社会課題解決型”も増加 専門家は「玉石混交の過渡期。慎重なサービス選びが重要」

AI要約

サブスクリプション(サブスク)の普及と成長について説明。

サービスの多様化や注意すべきポイントについて述べられている。

有益なサービスを選ぶ際の注意点や専門家の見解が紹介されている。

【1兆円規模に成長した日本のサブスク市場】サービスは多様化し“社会課題解決型”も増加 専門家は「玉石混交の過渡期。慎重なサービス選びが重要」

 現在1000以上あるといわれる定額サービスのサブスクリプション(以下、サブスク)。2019年に流行語大賞にノミネートされ注目を集めてから約5年。サービスが増え続ける一方、利用者に有益でないものも現れ始めているようだ。

「サブスクとは、月や年単位で定期的に料金を支払うことによって、定期的に商品が届いたり、使い放題になるサービスです」

 と話すのは、サブスク専門家の大和貴人さん。

 古くから新聞の定期購読などがあったが、2018年前後に音楽動画のデジタル配信が普及したのをきっかけに、サブスクが世界的に増え始めたという。

 民間調査機関によると、日本のサブスク市場は毎年約10%ずつ成長し、約1兆円規模に達している。

「サービス内容も多様化しています。大きく分けると、音楽・動画・マンガ・雑誌などをネットを通じて配信するデジタル系と、商品が毎月定期的に送られてくる非デジタル系があり、個人のニーズを充足させる嗜好品的なものが多いのが特徴です。

 加えて最近は、別掲表のような社会課題解決型のサブスクも登場しています。その背景には、SDGsに代表されるような社会貢献に役立つものにお金を使いたいという消費心理があると思います」(大和さん・以下同)

 ただし、非デジタル系のサブスクの場合、「必ずしもお得なサブスクとは限らないので注意が必要」と大和さんは言う。

「非デジタル系で毎回発送されてくるタイプは、商品を送る際に送料がかかるためコストメリットを出しづらい。ブームに乗って設立された事業者にはベンチャー企業が多く、それらは資本力が弱い分、いち早く儲けを出そうと高価格な設定をしているものもある。サブスクは玉石混交の過渡期にあり、慎重なサービス選びをすべきですね」

 目先の宣伝文句に振り回されず、本当に有益なサービスを選びたいものだ。

【プロフィール】

大和貴人(やまと・たかと)/サブスク紹介サイト『コスパ部』を運営するユニベル代表で、1000超のサービスに通じている。自ら毎月20万円以上をサブスクに費やす、「日本一のサブスクマニア」でもある。

※女性セブン2024年9月12日号