会社では「重要なポスト」にいた父親が定年退職したとたんに家にこもりがちに。友人もいないし、「認知症」にならないか心配です。

AI要約

定年退職した父親が家にこもりがちで友人に会わずに過ごしていることが心配であるAさん。父親は以前は重要なポストにいたが、リタイア後は暇を持て余している。Aさんは健康状態や孤立化を心配している。

リタイア後にやりたいことがない人も多く、のんびりと休息をとる傾向がある。地元に友人がいない父親は決して珍しい状況ではない。

健康状態や生活習慣の管理が心配される父親に対してアドバイスをする際は、機嫌を損ねないように工夫が必要である。

会社では「重要なポスト」にいた父親が定年退職したとたんに家にこもりがちに。友人もいないし、「認知症」にならないか心配です。

定年退職した父親が家にこもりがちなことを気にしているAさん。かつて会社では重要なポストにいて、一緒に仕事をする仲間がいると言っていましたが、今は友人に会うこともないそう。

専業主婦の妻(Aさん母)が身のまわりのことをしてくれるので、家事を手伝うこともなくテレビを見て過ごす日々……両親に何かアドバイスはできないか、とのご相談です。

“会社では重要なポストにいて”ということを考えると、Aさんの父上は現役時代、バリバリと働く仕事人間だったのではないでしょうか。Aさんのご両親のように“家事一切は妻に任せ自分は仕事に没頭する”という家庭構造は、働く夫と専業主婦のパターンではよく見られます。

ですが、問題は定年後にやってきます。現役時代は、1日のほとんどの時間を仕事に費やしていたので、リタイアするとその時間がポッカリ空いてしまします。もちろん時間だけでなく、頭も体も、力を持て余すことになります。

「リタイアして時間に余裕ができたらやりたいことがたくさんある」という人ばかりではありません。筆者の周りの例を見てみると、多くの人が「これまで一生懸命働いてきたのだからしばらくは休養したい」と、のんびりと過ごしています。

これまで町内の付き合いをしてこなかったので、地元に気軽に付き合える友人がいないのは、Aさんの父上に限ったことではありません。会社員時代の同僚たちも仕事上では大切なパートナーですが、いつまでも業務に口出ししていると、厄介者扱いされることにもなるかもしれません。

Aさんの心配は「このままの生活を続けると引きこもりになり、うつ病や認知症になってしまうのではないか?」「運動不足なので筋肉が衰えたり、生活習慣病を引き起こしたりするのではないか?」ということだと思います。確かに心配です。

“父親には元気で長生きしてほしい”と願うものの、アドバイスの仕方によっては父親の機嫌を損ねてしまう懸念があります。そこで、健康維持のための助言に関する具体例をいくつか紹介したいと思います。