映画「断絶」の世界観【4】年式によって大きく仕様が異なる当時のアメ車。「ジャッジ」はGTOのハイパフォーマンス仕様だった

AI要約

70年式のGTOは、従来の格納式ヘッドライトから固定式4灯ヘッドライトに変更。エンジンはV型8気筒350psの400cu.in。70年式には歴代最大となる360psの455cu.inモデルも存在。

「ジャッジ」はGTOのハイパフォーマンス仕様で、366psの400ラムエアⅢエンジンを搭載。ラムエアは高性能車では必須の吸気システム。

70年式のGTOはその時代のアメ車のトレンドを反映し、ハイパフォーマンスな性能とスタイリッシュな外観が特徴。メカニカルな要素も充実している。

映画「断絶」の世界観【4】年式によって大きく仕様が異なる当時のアメ車。「ジャッジ」はGTOのハイパフォーマンス仕様だった

【ポンティアック GTO ジャッジ Vol.4】

劇中車のGTOは68年に登場した2代目。正確には70年式の「GTO The JUDGE(ジャッジ)」だ。この頃のアメ車は年式で大きく異なり、フルモデルチェンジ並みに違うこともしばしば。GTOも例に漏れず複雑なので、ここでは70年式に絞って紹介する。

70年式のGTOは、従来の格納式ヘッドライトから固定式4灯ヘッドライトに変更。搭載するエンジンはV型8気筒350psの400キューブ・インチ(cu.in)。cu.inとは立方インチのことで、換算すると6554cc。これが基本だが、70年式には歴代最大となる360psの455cu.in(7.5L)ハイアウトプットエンジンも用意されていた。

そして「ジャッジ」はGTOのハイパフォーマンス仕様。エンジンは366psの400ラムエアⅢで、レーシングスペックの400ラムエアⅣエンジンの選択も可能。ラムエアは直接エアを導入する吸気システムで、当時の高性能車では必須のメカだった。

初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)