〔東京外為〕ドル、144円前後=調整売りで大幅下落(28日午前9時)

AI要約

28日朝の東京外国為替市場では、ドルの対円相場が大幅に下落し、1ドル=144円前後になっている。

前日の海外市場ではポジション調整によるドル売りが強まり、144円を下回る水準まで下落した。

ドル売り材料は特に浮上せず、東京時間も売りが優勢で、ダラダラ下がる展開が予想される。

 28日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前日の海外市場で主要な通貨に対するポジション調整とみられる売りが強まり、1ドル=144円前後へと大幅に下落している。午前9時現在、143円95~96銭と前日(午後5時、144円98~99銭)比1円03銭の大幅ドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州時間の序盤は145円00~10銭前後で取引された後、じり安に推移。米国時間も売り基調が続いた。序盤は144円40銭台に下げ、中盤には144円を割り込んだ。終盤は143円90銭台へと続落した。東京時間の早朝も売りが優勢となり、一時143円70~80銭前後に水準を切り下げた。

 前日の海外時間は特段の売り材料は浮上しておらず、「ポジション調整とみられるドル売りが先行した」(FX業者)と指摘される。指標関係では、コンファレンス・ボードの8月の米消費者景気信頼感指数が103.3と市場予想(100.7=ロイター通信調べ)を大幅に上回ったが、ドル買いにはつながらなかった。

 東京時間も「なお売りが出やすい」(同)とみられる。「積極的な買い材料には乏しいため、下値を模索しやすい地合いにある」(大手邦銀)という。

 目先の材料としては、氷見野日銀副総裁のあいさつと会見が注目される。市場では「ドルが売られやすくなっているため、タカ派的な発言が出た場合には、ドル円の売り材料になる可能性がある」(同)との声が聞かれる。

 ユーロも対円は軟調。対ドルは強含み。午前9時現在、1ユーロ=160円89~91銭(前日午後5時、161円85~86銭)、対ドルでは1.1176~1177ドル(同1.1163~1164ドル)。