見るからにバカッ速! グッドウッドを駆け抜けた漆黒の「スバル WRX」の正体はメーカー自ら本気で作った怪物だった

AI要約

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは、毎年開催される英国のモータースポーツイベントであり、今年は史上最速のスバルWRXが登場した。

プロジェクト・ミッドナイトは670馬力のエンジンと特別な装備を持つWRXであり、約450kgもの車両重量軽量化を実現している。

プロジェクト・ミッドナイトは元F1ドライバーのスコット・スピードがドライブし、激走する様子をYouTubeで見ることができる。

見るからにバカッ速! グッドウッドを駆け抜けた漆黒の「スバル WRX」の正体はメーカー自ら本気で作った怪物だった

 グッドウッドの略称で知られる「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は、英国のリッチモンド公爵家が主催している一大モータースポーツイベント。毎年6月下旬または7月上旬にイングランド南部のグッドウッドで開催されている。

 で、そんなグッドウッド(通称)に今年、「プロジェクト・ミッドナイト」なる史上最速のスバル WRXが登場した。

 プロジェクト・ミッドナイトを公開したのは「Subaru Motorsports USA(スバル・モータースポーツUSA)」で、製作は北米におけるスバルのモータースポーツパートナー「バーモント・スポーツカー」が担当した。

 搭載される2リッターフラット4エンジンは最高出力670馬力/最大トルク922Nmで、レブリミットは9500rpm。それを大幅に軽量化したシャシーとオールカーボンファイバー製となるボディに組み合わせ、特別に開発されたターマック・サスペンション・ジオメトリーと、18インチのOZレーシング・スーパーツーリズモLMPマグネシウム・ホイール、そして280/650R18のヨコハマADVANスリックタイヤを採用。それらの結果、車両重量は1100kgを大きく下まわり、標準的なスバル WRXより約450kgも軽くなっているという。

 「プロジェクト・ミッドナイト」の前身となったモデルは、「エアスレイヤー」との通称で呼ばれている最高出力862馬力の2020年式WRX STI。その強烈すぎるほど強烈な走りは、動画「GYMKHANA 2020 : TRAVIS PASTRANA TAKEOVER」で見ることができる。

 ラリークロス(アスファルトとグラベルを組み合わせたショートサーキットを走行する競技)で活躍したエアスレイヤーが、もしも純粋なターマック走行に特化し、なおかつ最新のWRXの形で再構成されたらどうなるか? そしてそれを元F1パイロットであり、ラリークロスのチャンピオンであるスコット・スピードがドライブしたらどうなるだろうか──というテーマで生まれたのが、今回の「プロジェクト・ミッドナイト」だった。

 グッドウッド2024のヒルクライムコースにおけるプロジェクト・ミッドナイトの激走っぷりを、海外の方が投稿していたYouTubeで見てみたが、狭いコースをどこまで本気でプッシュしていたのか(あるいはプッシュできる車両コンディションだったのかどうか)、筆者にはわからなかった。

 だが、プロジェクト・ミッドナイトの悪役CARっぽい(?)ビジュアルと存在感は相当強烈であり、前述した動画「GYMKHANA 2020 : TRAVIS PASTRANA TAKEOVER」におけるエアスレイヤーの本気走りから推測する限りでは、プロジェクト・ミッドナイトの本気の走りも(当然ながら)相当強烈なのだろう。

 その走りを、ぜひ日本のサーキットでも見てみたいものだ。あるいはお台場あたりでプロジェクト・ミッドナイトなどの強烈な箱車が走る公道レースを、小池都知事あたりが企画してくれないものだろうか?(まぁ無理だとは思いますが)