装備メリハリ、必要十分なエントリーSUV ホンダWR―V CARストーリー

AI要約

ホンダの新型WR―Vは、徹底したコストダウンにより低価格を実現したコンパクトSUVで、パワーを抑えつつ安全装備を充実させている。

全3グレードを用意し、最上級のZ+でも248万9300円と手頃な価格設定。

デザインは「自信あふれるたくましさ」をコンセプトにしており、見た目は力強さを感じさせる。内装はシンプルで使いやすいが、値段に見合った仕様となっている。

装備メリハリ、必要十分なエントリーSUV ホンダWR―V CARストーリー

世の中、値上げ値上げで苦しい生活が続く。クルマも同じで、ちょっとオシャレなクルマなら300万円超も当たり前。そんな中、209万8800円で勝負に出るのがホンダのWR―Vだ。徹底したコストダウンを狙い、装備にメリハリをつけることで低価格を実現した。コンパクトサイズのSUVとして、パワーを抑えて、安全装備を充実させる。必要にして十分、ホンダのエントリーSUV、新型WR―Vに試乗した。

ホンダのSUVは最上級のCR―V、ミドルグレードのヴェゼルなどがあり、ZR―Vは最もリーズナブル。開発はタイで行われ、インドで生産したクルマを日本に輸入する。

グレードは3種類で、Xが209万8800円、Zが234万9600円、最上級のZ+が248万9300円となる。

エンジンは共通で、1・5リッターのi―VTECを搭載し最高出力は118馬力。ハイブリッドは採用せず、駆動方式はFFのみ。メーターパネルはスピードがアナログの針式、回転計が液晶表示など、割り切った仕様でコストを減らす。

今回試乗したのは、ミドルグレードのZで、ホイールが1インチアップの17インチを採用、シートのグレードが上がる。

デザインコンセプトが「自信あふれるたくましさ」というだけあって、迫力を感じさせる仕上がり。角ばったフロントグリルは力強く、堂々とした風格がある。

存在感あるボディーだが、全長4325ミリ、幅1790ミリとコンパクトで、道幅の狭い場所でも取り回しにも苦労しない。張り出したフェンダーで、見切りもよく車庫入れや幅寄せも楽だ。

内装はブラックのみの設定となり、パネルなどは樹脂製でややチープに感じるのは仕方がないだろう。

その代わりといっては何だが、シフトゲートや、エアコンの操作パネルは、ピアノブラックパネルの素材が使われ、バランスをとっている。

シートはプライムスムースと呼ばれる合皮とファブリックを組み合わせて肌触りがいい。リアシートは分割可倒式で、大人が乗っても余裕の広さ。シートを倒せば奥行き約170センチの荷室が確保できる。

エンジン音はやや大きめだが、気持ちのいい音質。足回りは柔らかく、118馬力と相まって、ゆったりした運転が楽しめる。