三菱ケミカル、世界で初めて使用済みタイヤを原料にカーボンブラックを生産

AI要約

三菱ケミカルグループが、香川事業所で使用済みタイヤを原料としてカーボンブラックを再生するケミカルリサイクルの事業化を検討している。

カーボンブラックはタイヤの主原料の一つであり、再生原料を使用することでタイヤの水平リサイクルを実現する。

実証実験を行い技術を確立し、2025年度中に世界初の資源循環型カーボンブラックの販売を目指す計画。

三菱ケミカル、世界で初めて使用済みタイヤを原料にカーボンブラックを生産

 三菱ケミカルグループは22日、香川事業所(香川県坂出市)のコークス炉で、使用済みタイヤを原料にしてカーボンブラックを再生するケミカルリサイクルの事業化を検討すると発表した。実証実験を実施して技術を確立し、2025年度中に、世界初となる見込みの資源循環型カーボンブラックの販売を目指す。

 カーボンブラックはタイヤの主原料の一つで、ゴムの補強材として使用されている。再生原料を使ってカーボンブラックを生産する技術を確立し、タイヤの水平リサイクルの実現に寄与していく方針。

 同社のサプライチェーンを活用して破砕した使用済みタイヤを原料としてコークス炉に投入し、これによって得られるタールからカーボンブラックを生産する。この資源循環型カーボンブラックは、通常のカーボンブラックと同じ性能を持つという。

 使用済みタイヤを原料にカーボンブラックを再生産して販売するのは世界初となる見通しだ。

 事業化に向けた使用済みタイヤをコークス炉に投入する実証実験を開始した。ケミカルリサイクル技術を確立して25年度には年間数千トン規模、30年度には年間数万トン規模の資源循環型カーボンブラックの販売を目指す。