NEC、羽田制限区域のレベル4自動運転設備受注 25年12月開始へNEC、羽田制限区域のレベル4自動運転設備受注 25年12月開始へ

AI要約

NECは羽田空港の制限区域内でレベル4自動運行を実現するための設備を受注し、2025年12月に実現する計画

自動運転車両はFMSシステムで管理され、VMEを整備してレベル4の自動運転を実現

VMEには信号制御機能や状態監視機能、情報共有機能があり、安全を確保する

NEC、羽田制限区域のレベル4自動運転設備受注 25年12月開始へNEC、羽田制限区域のレベル4自動運転設備受注 25年12月開始へ

 NEC(日本電気、6701)は8月23日、羽田空港の制限区域内で使われる作業車両の「レベル4自動運行」を実現するための車両制御用設備を国土交通省東京航空局(TCAB)から受注したと発表した。2025年12月に予定されている制限区域内でのレベル4自動運行の実現につなげる。

 制限区域内を走行する自動運転車両は、「FMS(全車両管理システム)」と呼ばれるシステムで位置の把握や配車指示などを行う。NECが受注したのは、「東京国際空港制限区域内車両制御用設備」と呼ぶVME(車両制御用設備)で、自動運転車両を管理する各社の「事業者FMS」と接続し、信号制御機能や状態監視機能、情報共有機能で安全を確保する「共通FMS」の機能を持たせた。

 自動運転車両と連動する信号設備や自動運転車両の死角を補うカメラ設備などで構成されたVMEを整備することで、特定の条件下で完全無人運転となる「レベル4」の自動運転を制限区域内で実現させる。

 VMEの主な機能として、制限区域内の交差点で有人車両と自動運転車両の交通整理を行う信号制御機能、自動運転車両のみでは見通しの確保が困難な所にカメラを設置し、カメラの映像を自動運転車両を運行する事業者へ配信する状態監視機能、関係者間で情報共有する情報共有機能を備える。

 グランドハンドリングはコロナ前から人手不足が課題となっており、国交省航空局(JCAB)が航空各社や空港運営会社などと官民連携で実証実験などを進めてきた。