生成AIには1兆ドルの投資を取り戻す需要があるのか?(海外)

AI要約

巨大テック企業のAIへの投資リターンについての議論が続いている。グーグルCEOは過剰投資を支持する一方、アマゾンCEOは悲惨な結果に警告している。

最近、製薬会社のCIOがマイクロソフト365 Copilotを導入したが、コスト対効果が悪かったためキャンセル。AIブームの兆候かもしれない。

業界ではAIに対する投資と収益化について激しい議論が交わされており、需要が予想よりも弱い場合の影響も議論されている。

生成AIには1兆ドルの投資を取り戻す需要があるのか?(海外)

巨大テック企業のAIへの大規模な投資のリターンをめぐって議論が巻き起こっている。

グーグルのサンダー・ピチャイCEOは、今はむしろ過剰投資すべきだと話した。

アマゾンのアンディ・ジャシーCEOは、過剰投資は「かなり悲惨な」経済効果をもたらすと話している。

Business Insiderのテクノロジー担当チーフであるアシュリー・スチュワート(Ashley Stewart)は今週、一見無害に見える話題について記事を書いた。

それはある製薬会社の最高情報責任者(CIO)が、生成AIであるマイクロソフト(Microsoft)365 Copilotを従業員に試用させた話だった。その6カ月後、新しい機能は追加した費用に見合うほど優れていなかったとして、そのCIOはアップデートをキャンセルしたという。その記事はここから読むことができる。

この記事はBusiness Insiderの読者の注目を集めたが、筆者はその理由について考えてみた。筆者はこの逸話が生成AIブームの核心を突いていること、そして今後も続く可能性があることに気づいた。

大手テック企業は、AIモデル、ツール、製品を構築するために、データセンター、不動産、チップ、その他の機材に1兆ドル(約144兆円)を費やすと予測されている。それが報われるのは、実際のユーザー、特に金銭的に余裕のある法人顧客からこれらの製品に対して需要がある場合だけに限られるだろう。

このCIOの話は、需要が強いことを示す兆候ではない。アシュリー記者が書いているように、製薬会社がこうしたAIツールに18万ドル(約2616万円)を追加で費やすことができないのであれば、それはテック業界全体にとって問題だ。

2024年7月末から8月初めに行われた決算説明会の際、大手テック企業の幹部らは、この広いテーマについて次々と質問を受けている。

「生成AIに関する設備投資要件と、それに見合った収益化が実際に行われるかどうかを巡って、業界では激しい議論が交わされている」と、モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)の技術アナリストであるキース・ワイス(Keith Weiss)は、マイクロソフト(Microsoft)との電話会議で述べている。

一部の大手テック企業は、すでにこのAIトレンドを追いかけて、すでに手元資金のかなりを切り崩している。ワイスを始めとするウォール街の関係者は、この支出の見返りを知りたいと考えているのだ。

1年以上前から、生成AIが新たな需要の大きな波を引き起こすと考えられてきた。もしその需要が予想より弱かったらどうなるのだろうか。