ジャングリアも近くなる! 実現はいつ? 沖縄ゆいレールが普天間まで延伸される?

AI要約

沖縄のゆいレールが普天間まで延伸される可能性があり、観光の便盇性が向上する可能性がある。

現在検討されている2つの案として、浦添エリアからの延伸や普天間基地への延伸が挙がっている。

また、他にも延伸計画があるが、コスト面などで実現に至っていない。一方、豊見城市ではロープウェイ計画も進行中で、交通の改善が検討されている。

ジャングリアも近くなる! 実現はいつ? 沖縄ゆいレールが普天間まで延伸される?

 お盆に沖縄旅行に行って、ゆいレールに乗ったという人も多いはず。そのゆいレールが普天間まで延伸される可能性が出てきた。これって観光もメチャクチャ便利になるんじゃね?

 文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock(トビラ写真=masahiro@Adobestock)、ジップインフラストラクチャー、ベストカーWeb編集部

 改めてゆいレールとは、那覇空港と首里を結んで2003年夏にオープンした沖縄の都市モノレールのこと。2019年には首里側が浦添市のてだこ浦西駅まで延伸され、現在は総延長17kmで運行されている。

 とはいえ観光客目線から見ると、那覇中心部へのアクセスとしては便利だが、中部の北谷(ちゃたん)や恩納村に出かけるには役に立たない。せいぜい長距離バスの拠点である旭橋のバスターミナルへ向かうために利用できる程度だ。

 そこへ思わぬニュースが飛び込んできた。沖縄県が、ゆいレールを普天間方向に延伸する検討を始めたというのだ。

 素案となる構想は2つ。一つはデューティフリーのあるおもろまちの次の駅「古島」からレールを分岐させて普天間へ向かうもの。もう一つは終点の「てだこ西浦」から延伸させて、同じ普天間へ向かうものだ。

 「古島案」は建設距離が長いが人口密集地である浦添エリアの渋滞軽減策となりうる。いっぽうの「てだこ西浦案」は建設距離が短くて済むが、途中に普天間基地があり、基地の返還が前提となるといえる。

 現時点では「実現可能性の検討」が始まったばかりだが、仮にこれが実現すれば観光には大きな転換点となる。レンタカー借り出しで覚悟しなければならない空港周辺の渋滞をゆいレールでスキップできるし、普天間まで行けば人気エリア北谷も目の前、ジャングリアのできる本部や本島北部も近くなる。

 ゆいレールでは、これまでも延伸計画が検討されてきた。奥武山運動公園から豊見城を経由して糸満に至るルートや旭橋から南風原~与那原と東へ向かうルート、さらにはてだこ浦西から中城村へ延伸するルードなどだ。しかしいずれのルートも便益がコストを上回らず、実現には至っていない。

 いっぽう新たな動きもある。豊見城市が検討しているロープウェイ計画だ。

 これは都市交通ベンチャーであるジップという会社のロープウェイを使って、人気の瀬長島や豊崎ビーチを繋ごうというもの。ロープウェイは道路の中央分離帯などに支柱を立てれば運行できるため、コスト的にはモノレールの5分の1の費用で建設できるといわれる。

 普通、ロープウェイはゴンドラをケーブルに固定してケーブルを動かすが、ジップのロープウェイは自動運転でゴンドラ自体が動く。ワイヤーを2本使うため横風に強く、急カーブや分岐も作りやすいという。1両あたり最大12人が乗れるそうだ。

 ゆいレールは近年混雑もひどくなっており、朝夕は乗り切れない人も出てきている。2023年からは1両増結した3両編成も走らせているが、遠からず4両編成が求められるだろう。 クルマ依存が高すぎる沖縄の交通を打破するために、ゆいレールにはぜひ奮闘してほしい。