あなたの家も危険かも…地震大国ニッポン「揺れやすい地盤」の実態

AI要約

2011年3月11日、戦後最大の自然災害となる東日本大震災が発生し、その後も震災が続いている。防災書『首都防衛』が最悪の被害想定や防災対策を提供している。

日本は地震大国であり、地盤の硬さによって被害の程度が異なる。山間地の硬い地盤は揺れの増幅が少ないが、平野や低地の軟弱な地盤は揺れを増幅する可能性が高い。

過去の震災では地盤の状態が被害に影響を与えており、例えば2021年の千葉県北西部地震では首都圏で大きな揺れが観測された。地盤の状態は被害を軽減させるために重要である。

あなたの家も危険かも…地震大国ニッポン「揺れやすい地盤」の実態

2011年3月11日、戦後最大の自然災害となる東日本大震災が発生した。あれから13年、令和6年能登半島地震をはじめ何度も震災が起きている。

もはや誰もが大地震から逃れられない時代、11刷ベストセラーの話題書『首都防衛』では、知らなかったでは絶対にすまされない「最悪の被害想定」が描かれ、また、防災に必要なデータ・対策が1冊にまとまっている。

(※本記事は宮地美陽子『首都防衛』から抜粋・編集したものです)

あなたは、自分が暮らしている地域がどのような地盤にあるか知っているだろうか。

マイホームを建てた経験のある人は「ここは地盤がしっかりしているから大丈夫」「ちょっと心配だから杭を打っておいた方がよい」といった声に耳を傾けたことがあるはずだ。

いかに丈夫な建物が建てられたとしても、それを支える地盤が弱ければ被害が増大するリスクは高まる。世界有数の「地震大国」である日本では地盤を知ることは重要と言える。

地震が起きたとき、軟弱な地盤と硬い地盤では被害に大きな差が生じることがある。その理由は、震源からの距離や地震の規模に加えて、地盤の硬さで揺れの大きさが左右されるためだ。

地盤が硬い山間地は地下を伝わってくる地震波の増幅が少ないが、平野や盆地の軟弱な地盤では地震波が表層で増幅し、一般に揺れが大きくなる。標高が低い低地の「揺れやすい地盤」は足元が不安定であり、地震による破壊力が増幅するリスクを抱える。

2021年10月7日の千葉県北西部地震では、2011年3月の東日本大震災以来10年ぶりに首都圏で最大震度5強が観測された。

東京都内で唯一、「5強」となったのは足立区だ。無人運転の「日暮里・舎人ライナー」は舎人公園駅付近で脱線し、負傷者が出ている。

関東学院大学工学総合研究所の若松加寿江研究員が調査したところ、脱線場所は1975年頃に池が存在していたことが判明したという。

つづく「『まさか死んでないよな…』ある日突然、日本人を襲う大災害『最悪のシミュレーション』」では、日本でかなりの確率で起こり得る「恐怖の大連動」の全容を具体的なケース・シミュレーションで描き出している。