中国地方、輸出額最高3兆5481億円 2024年上半期 円安追い風、車や半導体関連好調

AI要約

広島税関支署が発表した中国地方の2024年上半期の貿易概況は、輸出が前年を上回る最高額で、自動車や半導体が成長したことが要因。

輸出先では米国や中国が増加し、一方欧州は減少した。各県別では広島や山口などが輸出増となった。

輸入は石炭や原油の減少が見られ、輸出入を合わせた貿易総額は過去最高を記録した。

中国地方、輸出額最高3兆5481億円 2024年上半期 円安追い風、車や半導体関連好調

 広島税関支署が8日発表した中国地方の2024年上半期(1~6月)の貿易概況(速報)は、輸出額が前年同期を6・7%上回る3兆5481億円で、確認できる1979年以降の下半期(7~12月)を含む半期で最高だった。自動車や半導体製造装置が増えた。輸入額は3兆1367億円で3・8%減り、貿易黒字は4114億円。貿易収支は3半期連続で黒字となった。

 輸出額は7半期連続で前年同期を上回った。支署は「自動車や半導体関連などの伸びに加え、円安も押し上げ要因になっている」とみている。

 輸出の品目別は、自動車が1兆1076億円で14・1%アップ。大型のスポーツタイプ多目的車(SUV)が好調なマツダの海外販売などがけん引した。半導体などの製造装置は24・2%増え3372億円。石油製品は36・5%減の1433億円だった。

 輸出先別は米国が25・5%増の6618億円。自動車が好調だった。中国は31・7%増の5899億円で、半導体などの製造装置が2・1倍に増えた。欧州は7・2%減の2765億円だった。

 輸出元を県別にみると、広島は原動機やポンプなどが伸び4・1%増。山口は自動車や、半導体などの製造装置が好調で14・0%増えた。島根は中古車などがけん引し78・4%増。岡山は石油製品や鉄鋼が減り、0・8%減った。鳥取は鉄鋼が伸び悩み1・4%下げた。

 輸入額は3半期連続で前年同期を下回った。品目別は石炭が単価の下落で27・5%減の4740億円。原油・粗油は23・1%減って5043億円となった。

 輸出入を合わせた貿易総額は1・5%増の6兆6848億円で上半期としては過去最多だった。