米株「恐怖指数」が過去最大の上昇、市場急落でさらなる混乱に警戒

AI要約

米市場での株価急落により、CBOEのVIX指数が過去最大の上昇を記録し、リスク回避の動きが広がった。

VIXは約4年ぶりの高水準を記録し、米株市場の動揺を示唆している。

市場の専門家は、株価急落によるVIXの変動が非常に異例であり、市場の修復に時間がかかる可能性があると指摘している。

米株「恐怖指数」が過去最大の上昇、市場急落でさらなる混乱に警戒

Saqib Iqbal Ahmed

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)が5日の取引時間中に過去最大の上昇を記録した。終値は2020年10月以来の高水準。

米リセッション(景気後退)懸念からリスク回避の動きが世界的に広がる中、市場のボラティリティーに備えるヘッジ需要が高まった。

VIXは一時65.73まで上昇。前週末2日終値を約42ポイント上回った。その後は押し戻され、38.57と約4年ぶりの高水準で引けた。

5日の米株市場は大幅続落し、S&P総合500種は一時4%超安となった。

VIXの上昇は、S&Pが1日に10%以上下落した20年3月の新型コロナに関連した大量売りなど過去の市場急落時の変動幅をはるかに上回った。

ラショナル・エクイティ・アーマー・ファンドのポートフォリオマネジャー、ジョー・ティゲイ氏は米株の3日続落を受けたVIXの動きについて、「非常にまれ」と指摘。「先週、(市場で)何かが壊れたことは間違いなく、このダメージを修復するには時間がかかりそうだ」と語った。