「休日出勤が多発」「海浜幕張に停車させるべき」 京葉線「通勤快速廃止」でベテラン運転士が証言! 自民から共産まで地元議員熱視線のドタバタ行方とは

AI要約

京葉線のダイヤ改正により、通勤時間帯の快速列車が消え、通勤者に不便が生じている。

特急列車の新設により、通勤快速が特急化されるも、途中の駅での停車が減っており、利便性が低下している。

列車の運行はゆったりとしており、座席は空きがあり、運転士たちも眠気を感じるほどの低速運行となっている。

「休日出勤が多発」「海浜幕張に停車させるべき」 京葉線「通勤快速廃止」でベテラン運転士が証言! 自民から共産まで地元議員熱視線のドタバタ行方とは

 2024年3月16日、ついに京葉線から上り2本を除いた通勤時間帯の快速と通勤快速が消えてしまった――。

 快速が消えた19時台、筆者(北村幸太郎、鉄道ジャーナリスト)は東京駅から海浜幕張駅まで各駅停車で行ってみたが、仕事後の各駅停車で40分、快速通過駅とされる各駅には1両から

「2~3人が降りる程度」

で、悶々(もんもん)とするものがあった。これで立って毎日帰るのかと想像するとげっそりだ。

 これよりもさらに遅い時間帯に都心と千葉市の間を通勤利用する筆者の母は「途中の駅で席が空いて座れるようになった」といいつつも

「だからといって通勤時間が延びるのはいいことではない」

としていた。今回はそんな京葉線のダイヤ改正騒動のその後の話をご覧いただきたい。

 特急わかしお4号(蘇我7時39分発)は、朝の通勤快速の内1本のダイヤの時刻とほぼ同じ時刻で新設された。実質、

「通勤快速の特急化」

が行われたわけだが、これによって速くなるのかと思いきや、特急料金を取っているにも関わらず、蘇我~東京間42分から46分(約10%増)へと遅くなり、“景品表示法違反”と呼ばれそうなダイヤで走行。

 しかも通勤快速では、停車をしていた新木場と八丁堀は通過で、この2駅で降りていた人は20分早起きして先行の各駅停車に乗ることとなった。特に新木場駅は通勤快速利用者の半数(目視観測)が下車していただけに、新木場や臨海副都心へ通勤している人には痛手だ。

 3月下旬に乗ってみたが席はガラガラ。窓際すら着席がまばらな状態だった。現在は、月曜は3分の2の座席が埋まっているようである(7月29日〈月〉の7時30分~7時36分にえきねっとのシートマップで確認)。

 火曜日に乗ってみると月曜よりは少なく、半数の座席しか埋まっていないようだった。蘇我を発車後、先行の各駅停車のすぐ後ろを追うダイヤで、しかも千葉みなと駅や海浜幕張駅での追い抜きもない。ずっと低速で走り、まるで小川でゆっくりとボートをこいで乗っているかのような、ゆったりとした時間が流れる。

 検見川浜駅の通過ではホームで電車を待つ客に手を振ったら返してもらえるんじゃないかと思えるほどゆっくりで、ホームから見たら

「おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃がどんぶらっこ♪ どんぶらっこ♪ と流れてくる」

あのゆったりとした光景をほうふつするだろう。もっぱら運転士の間でも

「こんなに運転していて眠くなる列車はない」

との評判のようだ。