〔米株式〕NYダウ下げ幅拡大、513ドル超安(1日午前11時半)

AI要約

ニューヨーク株式市場は、パウエルFRB議長の利下げ示唆で続伸し、しかし利益確定売りや低調な経済指標で一時安となった。

FRBが利下げに前向きな姿勢を示し、しかし雇用統計発表を控えた警戒感から相場は押し下げられた。

米景気の先行きに対する警戒感が広がっており、市場は不安定な状況が続いている。

 【ニューヨーク時事】1日午前のニューヨーク株式市場は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が前日に9月利下げを示唆したことをはやして、続伸して始まった。その後は翌2日の米雇用統計発表を控えた利益確定の動きや低調な経済指標を受けた売りに押され、優良株で構成するダウ工業株30種平均は一時前日終値比で519ドル超安まで下げた。午前11時半現在、ダウが513.38ドル安の4万0329.41ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は209.77ポイント安の1万7389.63。

 米連邦準備制度理事会(FRB)は7月31日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、大方の予想通り政策金利を据え置いた。ただ、パウエルFRB議長は記者会見でインフレ鈍化などが想定通りに進んだ場合、「9月の会合で利下げが検討される可能性がある」と明言した。FRBが利下げに前向きな姿勢を示したと受け止められ、前日の株価は続伸していた

 ただこの日のダウ平均が史上最高値に迫ると、翌2日の米雇用統計の発表を控えた警戒感から一転して利益確定の売りに押される展開。サプライ管理協会(ISM)が発表した7月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)は46.8と、市場予想(ロイター通信調べ)の48.8を下回った。さらに米労働省が発表した新規失業保険申請件数は前週比1万4000件増の24万9000件と、予想(23万6000件=同)よりも悪化。これを受けて、米景気の先行きに警戒感が広がっていることも相場を押し下げている。