次世代通信「IOWN」半導体製造に活用へ ラピダスでの利用視野

AI要約

NTTコミュニケーションズは、次世代通信基盤「IOWN」の技術を最先端半導体の製造に活用する方針を発表。

電力消費を抑える技術で開発を支援し、将来的には100分の1の電力消費を実現したいとしている。

地方創生事業の一環として北海道でアイオンを活用し、光電融合デバイスを組み込む構想もある。

次世代通信「IOWN」半導体製造に活用へ ラピダスでの利用視野

 NTTコミュニケーションズは1日、NTTが開発を進める次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」の技術を最先端半導体の製造に活用する方針を発表した。電力消費を抑える技術で開発を支援したい考えだ。

 既に北海道千歳市に事務所を開いており、近くで半導体工場を建設中のメーカー「ラピダス」での利用を視野に入れる。

 半導体の製造過程では多くのサーバーが必要となり、電力の大量消費が課題となる。電気信号に変換することなく光のまま情報を伝達するアイオンは、電力の低消費が売りで、高速や大容量の通信も可能だ。昨年からは企業向けにアイオンの専用回線の提供も始まった。

 今回の取り組みは、NTTコムによるアイオンを活用した北海道での地方創生事業の一環。アイオンの回線を用いて工場や別の拠点のサーバー同士をつなぎ、データを伝送する仕組みを構築する構想だ。将来的にはサーバーの中にも、NTTが開発中のアイオン関連技術の機器「光電融合デバイス」を組み込みたいという。電力消費を従来の100分の1に抑えたいとしている。