東急の路線バスをサウナにリノベーション。降車ボタンなどバス要素が濃厚な「サバス2号」

AI要約

2024年7月24日、兵庫県を拠点としてバスのリユース事業を展開する企業リバースは、東急バスから提供を受けた路線バスの内装をサウナに改装し、移動式のサウナ施設「サバス2号」を運用開始。

リバースは乗合旅客としての役割を終えたバスをリノベーションし、異種クロスオーバーモビリティを展開している。

サバスはサウナ人気と共同プロジェクトによる認知度向上を背景に展開され、東日本エリアにもサービスを拡大する取り組み。

東急の路線バスをサウナにリノベーション。降車ボタンなどバス要素が濃厚な「サバス2号」

2024年7月24日、兵庫県を拠点としてバスのリユース事業を展開する企業リバースは、東急バスからの提供を受けた路線バスの内装をサウナに改装、移動式のサウナ施設「サバス2号」としての運用を開始すると発表した。

乗合旅客としての役割を終えたバスをさまざまな形態にリノベーションし、旅客以外の新たなバス利用方法を見出してサービス展開する企業が「リバース」だ。

これまでも兵庫県の神姫バスが運行していた路線バスを移動式サウナ施設に改装、また中古バスにキッチンや子ども向けプレイルームを設けて移動式託児施設に改装するなど、「移動」と「広い車内スペース」というバスならではの特性を活かした異種クロスオーバーモビリティを展開。こうした車両たちはショッピングモールやリゾート施設、イベント会場などに派遣されて多くの人が利用してきたという。

なかでもバスとサウナをクロスオーバーさせた「サバス」は、近年のサウナ人気と専門検索サイト「サウナイキタイ」との共同プロジェクトもあって認知度も高まり、同社が拠点にする兵庫を中心に西日本で活動してきたようだ。そこで東日本、とくに関東エリアでサバスをサービス展開するための「サバス2号」を制作することを決定。同事業の斬新さに共感したという東急バスが、引退した路線バスを提供することで開発が始まった。

サウナ室はふたつ用意されている。ひとつは貸切バスで見られる対面のシート配置「サロン席」をモチーフとして多人数が座れるコの字型の座席配置。利用者同士が会話をしながら窓から景色を楽しむことができるほか、中央に机を置けばテーブルゲームをしながらくつろぐこともできるという。

もう一方のサウナ室は、個室感覚で入れる定員2名の「優先席」サウナ。ひとりなら寝転がることもできる。また血行促進効果のあるウィスキングをすることもできる設計になっている。

このサバス2号のベースとなるのは、外観こそ一般的な路線バスと同じでも内装を豪華仕様にしたワンマンロマンスカー、いわゆるワンロマだ。バスの降車ボタンを流用した「押しボタン式のオートロウリュ」(通称:「蒸気降りますボタン」)はサバス1号から人気の機能で、サバス2号ではふたつに増設。熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させるロウリュをより楽しめる仕様だという。このほかにも、吊り革温度計や整理券ボックスなど路線バスの名残を活かしたデザインと機能はいたるところに残されている。

ちなみにサバス1号と2号はつねに入場(乗車)できる一般的なサウナ施設とは違い、イベント開催時にのみ利用できるもの。活動予定は公式Xで確認することができる。