「フェアレディZワゴン」にケンメリ風味の新型スカイライン?? 日産現役デザイナーも辛口評論家も驚嘆の学生の発想とは

AI要約

日産京都自動車大学校の学生が作ったクルマたちが東京オートサロンで注目される。国沢光宏さんや森田充儀氏も参加して、整備士やカーデザイナーの未来について考察した。

今年のテーマはスカイラインとフェアレディであり、学生たちはCPV35をベースにケンメリスカイラインのエッセンスを取り入れた斬新なデザインに挑戦している。

クルマにはファンの思い出が詰まっており、学生たちは大胆かつ緻密な作業を行いながらその難しさと達成感を味わっている。

「フェアレディZワゴン」にケンメリ風味の新型スカイライン?? 日産現役デザイナーも辛口評論家も驚嘆の学生の発想とは

 毎年クルマ好きがワクワクするイベントが東京オートサロン。さらにツウが唸るのが日産自動車大学校の学生が作ったクルマたちだ。カスタマイズを学ぶ「カスタマイズ科」を擁する日産京都自動車大学校の作品が、今年もやばいらしいぞ。

 文/写真:ベストカーWeb編集部

 日産京都自動車大学校といえば全国に5校を構える整備専門学校。整備士を取り巻く環境は厳しい声があるのも事実だが、自動車業界としても整備士がいなければ安全な自動車社会は作れないし応援するしかない!!

 ということで自動車評論家の国沢光宏さんも立ち上がり、入学を検討する高校生が集うオープンキャンパスに参加することになった。

 国沢さんとベストカーWeb編集長との掛け合いトークショーも行い、クルマの魅力、そして整備士の現実と未来を分析することで少しでも日産自動車大学校の魅力を感じることができたのではないだろうか(たぶん……)。

 さらに日産自動車からリーフなどのデザインを担当し、現在はニスモラインナップのデザインを担当する森田充儀氏も参加。デザイン面での葛藤や、カスタマーを考慮した色使いなど現役カーデザイナーでしか語れないトークショーは、参加者の皆さんと編集担当としても貴重な経験だった。

 国沢さんと森田さんがさんが来校するなら、ということで日産京都自動車大学校が誇る「カスタマイズ科」の見学となった。

 前述したようにオートサロン、オートメッセなどに向けたカスタマイズ車両を制作しているのだが今年はスカイラインとフェアレディがテーマとなっている。

 まず見学したのが「NEOスカイライン」と名付けられたスカイライン。スカイラインクーペ(CPV35)をベースに、学生が大好きなケンメリスカイラインのエッセンスを投入して次世代のスカイラインを作るという。

 CPV35は担当も愛車として乗っていた車両で最大の魅力は完成されたデザインだ(一説にはポルシェデザインとも)。まあ「スカイライン」という名前が偉大過ぎてやや厳しい評価も多かったが、それでも日産の歴史においてかなり高評価すべきデザインだろう。

 そのスカイラインクーペに大胆にメスを入れる。しかもこれまた歴史の深いケンメリをテーマに……。現状では丸目ヘッドライトを採用し、ケンメリのサーフラインをイメージさせたデザインになるという設計だった。

 仮に作られたボンネットを見るとかなり思い切った加工を施すようだった。そこで森田氏がアドバイスを送る。

 「たしかにケンメリは角がたったデザインだったけれど、そのままでやるとバランスがおかしなことになる。僕なら少し丸みを帯びたようにするかな。もちろん角はスパッと落とすけれど、そのいいところの塩梅を探るのがポイントだと思います」。

 スカイラインはファンが多い車種であると同時に、それぞれに思い出が詰まったクルマでもある。学生たちはどう挑むのだろうか……見ているこちらもソワソワしてきた……。

 だからこその難しさ、そして達成感はかなりのものだ。応援しているぞぉ!!!