ビューティ企業がメキシコ市場を重視するべき理由とは エスティや「シーイン」など続々参入

AI要約

メキシコ市場におけるビューティ企業の新規参入が加速している。市場規模は2023年に150億ドル強に達し、世界9番目の大きな市場となった。

メキシコはブラジルやインドを上回る新興市場として注目されており、多くの企業が進出を計画している。

アルタビューティなどの大手企業もメキシコ市場に注力し、競争が激化している。

ビューティ企業がメキシコ市場を重視するべき理由とは エスティや「シーイン」など続々参入

ビューティ企業によるメキシコ市場への新規参入が加速している。調査会社のユーロモニター・インターナショナル(EUROMONITOR INTERNATIONAL)によると、メキシコのビューティおよびパーソナルケアの市場規模は2023年には150億ドル(約2兆2950億円)強に達し、フランスに次ぎ、イタリアをしのぐ世界9番目の大きな市場となった。18年の市場規模は約100億ドル(約1兆5300億円)だった。

ブラジルやインドを上回る新興市場として注視

6月に初の女性大統領としてクラウディア・シェインバウム(Claudia Sheinbaum)氏が就任したメキシコは、中国に次いで近年注目されていたブラジルやインドを上回る新興市場として注視されている。4月にセフォラ(SEPHORA)を通じてメキシコに進出した「グロシエ(GLOSSIER)」に続き、「エルフ ビューティ(E.L.F. BEAUTY)」もセフォラを通じて秋にメキシコへの初進出を予定している。「シーイン(SHEIN)」のコスメブランド「シーグラム(SHEGLAM)」は百貨店のリバプール(LIVERPOOL)でデビュー予定。また情報筋によれば、「シャーロット ティルブリー(CHARLOTTE TILBURY)」はメキシコシティにマーケティングオフィスを開設するという。

米小売大手アルタが初出店

米大手小売店アルタビューティ(ULTA BEAUTY)は、カナダ市場進出の計画を撤回した後、中南米を拠点とするグローバル・ブランド・オペレーター企業のアクソ(AXO)との合弁事業を通じて2025年にメキシコへ初出店することを発表した。同社の競合であるセフォラはすでにメキシコに30店舗以上を展開しており、店舗網を拡大している。

エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES、以下ELC)のファブリツィオ・フリーダ(Fabrizio Freda)CEOはメキシコ市場について、「規模としては中国に及ばないが、新興市場は成長にとって重要。現時点でメキシコはブラジルよりも強力な市場だ」とコメントする。