「風説の流布」で初の課徴金納付命令 都内の会社役員男性に

AI要約

証券取引等監視委員会は、利益を得る目的で嘘の情報を流し、株価をつり上げた会社役員に課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告。

男性はHMTの株価を上昇させて利益を得るために嘘の情報を投稿し、株価は一時ストップ高に。課徴金を納付命令されたのは初めて。

証取委は違反行為を許さず、風説の流布による投資詐欺に強いメッセージを送る。

証券取引等監視委員会は、利益を得る目的で嘘の情報を流し、株価をつり上げたとして、会社役員の男性に課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告しました。

 証券取引等監視委員会によりますと、課徴金(209万円)納付命令の勧告の対象となったのは、東京都内に住む50代の会社役員の男性です。

 この男性は創薬開発の支援を行うヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(HMT)の株価を上昇させて利益を得るため、2021年にインターネットの掲示板に「初期の認知症を見つける凄い国際特許を取得してたことが判明!!!」などと嘘の書き込みをしました。

 これをきっかけにHMTの株価は一時、ストップ高になるまで上昇しました。

 男性は事前に取得していた1万3200株を売り抜け、およそ139万円の利益を得たということです。「風説の流布」によって課徴金納付命令の勧告が出るのは初めてで、証取委は「こういった投稿、書き込みによる風説の流布などの違反行為も見逃さないという強いメッセージを市場に知らしめたい」としています。