米キャピタル・ワンのディスカバー買収で顧客が提訴、初の民事訴訟

AI要約

キャピタル・ワンによるディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ買収計画への反トラスト法違反の訴訟が提起

訴えによると、キャピタル・ワンによる買収は競争を阻害し、サービスの値上がりを招く可能性があると主張

キャピタル・ワンは競争環境に悪影響を与えないと弁明し、集団訴訟に対して争う姿勢を見せている

米キャピタル・ワンのディスカバー買収で顧客が提訴、初の民事訴訟

Mike Scarcella

[23日 ロイター] - 米銀キャピタル・ワンによるクレジットカード大手ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ買収計画は反トラスト法(独占禁止法)に違反しているとして、キャピタル・ワンの顧客2人が22日、北東部バーモント州の連邦地裁に集団訴訟を起こした。同買収計画を巡る民事訴訟は初めて。

訴えによると、ディスカバーとアメリカン・エキスプレス(アメックス)は顧客を得るため特典を提供するなどして互いに競ってきたが、キャピタル・ワンがディスカバーを買収すると、競争が阻害されて各種サービスの値上がりにつながると主張。地裁に買収阻止か、寡占影響を是正する資産売却の措置を求めている。

合併計画は総額350億ドル規模で、2月に発表された。実現すれば資産残高でクレジットカード会社として全米首位、銀行では6位になる見通しだ。

ただ、発表直後から一部の連邦議員から規制当局に合併阻止を求める声が上がり、反トラスト法に違反するかどうかの調査が始まっている。

キャピタル・ワンは3月に規制当局に申請書を提出し、クレジットカード市場における合併新会社のシェアが約13%にとどまるため、競争環境に悪影響を与えないと説明した。集団訴訟の提起に対しても争う方針を表明している。