取材ノート 「ゼブラ」であること

AI要約

同じような事業の取材が連続し、最近は社会的な課題解決に取り組む企業や起業家を取材。特に障害者福祉や耕作放棄地問題の解決に焦点を当てている。

ゼブラ企業として知られるスタートアップは、社会貢献と利益追求を両立させることを目指す。ユニコーン企業とは異なり、社会貢献と利益を両立させることが特徴。

吉川英司は尾張支社に赴任し、初めて訪れる取材先が多い中、名前のいじりを受けることもあるが、覚えやすさは利点と感じている。

取材ノート 「ゼブラ」であること

 ■どういうわけか、同じような事業の取材が連続することがある。最近は社会的な課題解決に、ビジネスとして取り組む会社や起業家を続けて取材した。特に障害者福祉や耕作放棄地問題の解決に携わる事例が集中した。

 その方向性は、将来の収益化を考える先もあれば、収益はある程度度外視して「本業で食べていけるので、こちらは利益より社会貢献が目的だ」と答える経営者もいる。

 前者のように、社会貢献と利益追求を両立させようと創業したスタートアップは「ゼブラ企業」と呼ばれる。ある分野で独占的な利潤を得る「ユニコーン企業」との対義語として、2017年に米国の起業家が提唱した言葉だ。

 ゼブラの模様は白と黒。社会貢献と利益追求という一見矛盾する目的が両立し、孤高の存在であるユニコーンとは違い、群れをつくることが由来だという。

 だが今後、あらゆるビジネスは、ゼブラでなければ生き残れないのではないか、とも思う。

 ■吉川 英司(よしかわ・えいじ)尾張支社に赴任し、もうすぐ1年になるが、初めて訪問する取材先も多い。名刺交換の時、ある年代から上の人たちには、名前をいじられがちだ。覚えてもらいやすいのはいいが、ちょっとしたプレッシャーではある。