プジョーの「7シーター」SUV刷新 E-5008へ試乗 クルマへ求めるモノを満たす次世代!

AI要約

バッテリーEV市場に新たな参入、プジョーのE-5008について紹介。

E-5008のスペックや魅力、スタイリング、乗員空間など詳細に解説。

総合的に見ると、E-5008は7シーターSUVとして魅力的な選択肢となり得る。

プジョーの「7シーター」SUV刷新 E-5008へ試乗 クルマへ求めるモノを満たす次世代!

選択肢が増え続けるバッテリーEVだが、7シーター級のSUVとなると選べる幅が狭い。現在はテスラ・モデルXとメルセデス・ベンツEQBの独壇場といえ、そこへキアEV9が加わったばかりという状態。ここへ割って入るのが、プジョーのE-5008だ。

プラットフォームは、ステランティス・グループのSTLAミディアム。5008を名乗る、1.2Lガソリンのマイルド・ハイブリッドと1.6Lガソリンのプラグイン・ハイブリッドに加えて、今回試乗したバッテリーEV版のE-5008という、3種類で展開される。

E-5008に載る駆動用バッテリーは、ニッケル・マンガン・コバルトを正極材に用いたユニット。容量は73kWhか96kWhが選べるが、後者は2025年に追加され、航続距離は659km(!)が主張される。

先行で提供されるのは73kWhで、シングルモーターでの航続距離は500kmと充分以上。急速充電能力は最大160kWとなり、最短10分で100kmぶんの電気を蓄えられる。

スタイリングは直線基調で端正。プロポーションが整い、モダンな印象を与える。幾何学的なホイールのデザインが、停止時の印象を引き立てている。

ヘッドライトはLEDで、かなり細身。放射状に広がるパターンのフロントグリルはボディと同色に塗られ、中央でライオンのマークが輝く。巨大なチーズおろし器のようにも見えるのは、筆者だけだろうか。

全長は4791mm、全幅は1895mm、全高が1694mmで、先代からひと回り以上大きくなった。EQBとEV9の間のサイズといえる。

車内を後方から観察していくと、荷室は3列目を畳んで748Lと広大。ベビーカーや子供用の自転車なら、問題なく積める。床下には、充電ケーブルに丁度いい収納もある。

2列目を前方へスライドし折りたためば、2m以上の家具なども余裕。テールゲートのリリースボタンが奥まった位置で、指が汚れるのが気になったけれど。

乗員空間も印象的なほど。流石に3列目が広いとはいえないものの、多くの7シーターSUVより大人でも快適。2列目はスライドするから、乗降性も見た目ほど悪くない。カップホルダーもある。エアコンの送風口やSUBポートなど、快適装備は備わらないが。

2列目は広々。パノラミック・ガラスルーフを組むと、180cm以上の身長では、天井が若干近く感じられるだろう。前後長にはゆとりがあり、リクライニングさせれば昼寝にも丁度いい。

最前列は、ダッシュボードがE-3008と共有ながら、デザインは美しく素材も上質。BMWやメルセデス・ベンツ級ではないにしろ、ルノーやフォードを唸らせるほど、製造品質も高い。シートの座り心地も良いが、調整レバーにコスト意識が見える。

インフォテインメント用タッチモニターとメーター用モニターが一体の、21インチ・パネルがその上に載る。これは、エントリーグレードから標準装備。ダッシュボード下部にある、任意に設定可能なショートカットキーが便利だ。

インフォテインメント・システムは、最新のルノーほど直感的なデザインではないが、先代からアップデート。扱いにくいわけではない。