平均年収2000万円!超高年収企業キーエンスの驚異的利益率の正体…国内事業が売上高3500億円で頭打ちも海外事業により成長継続か

AI要約

キーエンスは国内時価総額第4位の企業であり、高い利益率を持ち、海外展開を目指している。

かつては知る人ぞ知る存在だったが、現在は高い給与水準やジャストシステムとのつながりで知名度が上がっている。

業績推移は増収が続いており、特に利益率が非常に高いことが特徴である。

平均年収2000万円!超高年収企業キーエンスの驚異的利益率の正体…国内事業が売上高3500億円で頭打ちも海外事業により成長継続か

 かつては知る人ぞ知る企業であったキーエンスだが、国内時価総額第4位となり有名企業の仲間入りを果たしたといえよう。

 同社の特徴はメーカーながら非常に高い利益率にある。ただし国内事業は天井を打った形であり、今後の成長を海外に求める状態だ。キーエンスは高い利益率を維持しつつ、海外中心に更なる成長を果たすことができるのか、今後の行方が注目される。みんかぶプレミアム特集「決算書1000本ノック」全12回の第5回。

 以前は、大阪本社でセンサーを取り扱うキーエンス、と言われても金融関係者や就職マニアの間での知る人ぞ知る存在でした。しかし今ではキーエンス関連本が何冊も発行され、時価総額が16兆円を超え国内の時価総額第4位(6月27日終値)の有名企業です。

 また社員の平均年収が2000万円を超えており、高い給与の企業としても知られるようになりました。なお、かつては「一太郎」、現在は「スマイルゼミ」で知られるジャストシステム<4686>はキーエンスの子会社となっています。

 中小企業の工場などではキーエンスのロゴの入った製品を見かける機会が多いものの、一般的にはそれほど馴染みのない同社ですが、業績はどのようになっているのでしょうか?

 キーエンス<6861>の業績は以下の推移を見せています(日本基準)。

・2022年3月期 売上高7551億円、営業利益4180億円、当期純利益3033億円

・2023年3月期 売上高9224億円、営業利益4989億円、当期純利益3629億円

・2024年3月期 売上高9672億円、営業利益4950億円、当期純利益3696億円

 増収が続く一方で、2024年3月期の利益はほぼ横ばいとなりました。ただし、特筆すべきはその利益率の高さです。2024年3月期の営業利益率は50%を超えており、最終利益の利益率も約38%です。自ら工場を持たないファブレス企業ながら、メーカーとしては驚異的な利益率であり、この利益率の高さが高い年収で知られる同社社員の報酬の源泉です。