ホームボタン20年の歴史に幕?次世代のiPhone SEにはホームボタンは残るのか、第3世代のiPhone SEを買っておくべきかどうかを考える

AI要約

iPhoneの象徴である『ホームボタン』が徐々に取り除かれつつあることで、デジタルに不慣れなユーザーや高齢者が戸惑いを感じている。

最新のiPhoneではホームボタンが削除され、操作方法が変わっている。これにより安心感や操作の確実性を求める声が多く上がっている。

ホームボタンのないiPhoneでは、Touch IDからFace IDへの認証方式の変更も影響を与えており、セキュリティ性や利便性の両面での評価が分かれている。

ホームボタン20年の歴史に幕?次世代のiPhone SEにはホームボタンは残るのか、第3世代のiPhone SEを買っておくべきかどうかを考える

 iPhoneの象徴だった『ホームボタン』。そのシンプルで安心感のある操作性は、デジタルに不慣れなユーザーや、高齢者にとって大きな“支え”だろう。しかし、最新のiPhoneからはこのホームボタンが姿を消し、それらのユーザーを戸惑わせている。

 ホームボタンが持つ意味と、それを取り除くアップルの狙いとは何なのか。そして次世代のiPhone SEにはホームボタンは残るのか?  詳細を紐解いてみよう。

■2017年から徐々に”姿”を消してきた

 「このボタンを押せば、いつでも最初の画面に戻ります」

 初代モデルから、iPhoneには画面の下に象徴的な『ホームボタン』があった。不慣れなユーザーや高齢者にとっては、それを押せば「ホーム画面に戻れるから安心」という存在だった。

 しかし、最新の上位モデルのiPhoneには、このデジタルに不慣れな人にとっての「心の支え」とでも言うべき『ホームボタン』が、ない。

 最初にホームボタンがなくなったのは、2017年11月発売のiPhone X。前面のほとんどをディスプレイにするためにホームボタンは取り払われ、ホーム画面に戻るためには、画面下部のフチからフリックインすることが求められるようになった。

 当初は、これに戸惑った人が多かった。今や多くの人は慣れたようだが、やはり高齢者の方や、デジタルに不慣れな方からは「ホームボタンがあったほうがいい」という声が多い。

 大きな理由はふたつ。ひとつは「これを押せば大丈夫」という視覚的安心感。もうひとつは、動作の確実性だ。高齢になって皮膚が乾いてくるとタッチパネルが反応しないことがある。また、細かな操作ができなくなるから「正しく操作できていないんじゃないか?」という心配も生じてくる。『ホーム画面に戻る』という一番基本的な操作を確実にできなくなると不安だし、イライラもするだろう。

 また、ホームボタンがなくなった場合の個人認証は、指紋で認証するTouch IDから、顔で認証するFace IDになる。このFace IDは、目に見えない赤外線を多数発して、その戻りから顔の立体的形状を感知して本人を認証する仕組み。立体的な形状を精緻に取得するので、写真や、顔の型取りなどでFace IDを通ることはできない。

 アップルによると、Touch IDの誤認率は5万分の1だが、Face IDの誤認率は100万分の1で、よりセキュリティ性が高いとのこと。しかし、指を触れればいいTouch IDに対して、ちゃんと顔を向けなければならないFace IDのほうが面倒という声も多い。また、サングラスやマスクをしたときに認識しにくくなるという面倒もある。