新千円札の肖像・北里柴三郎はキタサト?キタザト? 柴三郎のひ孫で記念館館長に聞いてみた 貴重な記番号の新紙幣も

AI要約

20年ぶりの新しい日本銀行券、新千円札の肖像は細菌学者・北里柴三郎。熊本・小国町では貴重なお札が公開され、にぎわっている。

熊本市内の銀行では新しいお札を手にする人もいる。新千円札の肖像が注目を集めている。

北里柴三郎の生涯と功績、地元・小国町での人気について紹介されている。

新千円札の肖像・北里柴三郎はキタサト?キタザト? 柴三郎のひ孫で記念館館長に聞いてみた 貴重な記番号の新紙幣も

20年ぶりとなる新しい日本銀行券、いわゆる新紙幣の千円札の肖像の人物、細菌学者・北里柴三郎。地元の熊本・小国町では貴重な記番号の紙幣が公開され、にぎわっている。その一方で、柴三郎の名字は「キタサト」と「キタザト」どちらで読むのが正しいのか、素朴な疑問を北里柴三郎記念館の館長でひ孫の北里英郎館長に尋ねてみた。

7月3日、1万円、5千円、千円の新紙幣が発行された。この日、日本銀行熊本支店では、約250億円分の紙幣が熊本県内の金融機関に引き渡され、早速、熊本市内の銀行では新しいお札を手にする人もいた。

両替に来た客は「郷土の北里柴三郎さんの紙幣が出るということで、楽しみにして待っていました。10万円分(千円札に)両替しました」と話し、やはり熊本県で注目を集めたのは新千円札の肖像は細菌学者・北里柴三郎だ。

1853年に現在の阿蘇郡小国町に生まれ、破傷風の血清療法を確立するなど、近代日本医学の発展に尽力し、数々の功績を残した。

その柴三郎の地元・小国町では、両替にずらりと長い列ができていた。

お札に書かれた数字などを気にするという人もいる中、北里柴三郎記念館では来館者の注目を集めたのが、ガラスケースに展示された新千円札。お札に記されたアルファベットと数字「記番号」は『AA000005AA』若い記番号だ。これは日本銀行が、肖像や図柄にゆかりのある地や団体に贈呈しているもので、『AA』は新紙幣の中でも、最も早く製造されたものということだ。

貴重な記番号の新紙幣を前に、記念館のガイドは「肥後の『ご』。先生が通った古城医学校、熊本大学医学部。熊本では『五高』と言う。その『ご』。だから私は『5』でよかったと思う」と話し、来館者は「きょうはこれが見られてよかった」と話した。

ちなみに、東京の貨幣博物館には新紙幣の最も若い記番号「1」が展示されているという。

ところで、柴三郎の苗字は「キタサト」それとも「キタザト」?

素朴な疑問を柴三郎のひ孫にあたる、英郎館長に尋ねると、元々は「キタザト」と読んでいたということで、「諸説あるが、柴三郎がドイツへ行ったときにZだとキタツァトとなってしまう。だからS表記にした」と話す。

「KITAZATO」と表記するとドイツではZAの部分がツァに近い発音になる。そのため留学先のドイツで「キタザト」と読んでもらうため「KITASATO」とSA表記したことがきっかけだという。結果、英語圏では「キタサト」と読むようになり、今に至る。

北里英郎館長はというと「戸籍ではキタサト、ただここ(小国町)ではキタサトさんはいないので、キタザトと濁るようにしています」と、使い分けているようで、7月5日現在、北里柴三郎の地元の小国町には、キタザト姓が173人、キタサト姓はいないということだ。

新紙幣の発行に沸く小国町では、小国町商工会を中心とした実行委員会が、10月13日に柴三郎の顔を地上に描こうというイベントを予定している。

原山真津雄実行委員長は「このグラウンドで2024人。一つ一つの黒点が皆さん一人一人になります。みんなで作り上げようということで企画をしました」と話し、当日配られる黒い傘を使って、柴三郎の地上絵を描こうと計画している。

募集人数は2024人で、集まり次第、締め切るということだ。

(テレビ熊本)