アシックスが今期予想を上方修正-三菱UFJ銀などが売り出し

AI要約

アシックスは今期の営業利益予想を上方修正し、三菱UFJ銀行や三井住友銀行が株を売り出すことを発表した。

売り出し総額は最大約2180億円となり、アシックスは資本効率向上のため政策保有株式を売却する。

スポーツシューズ業界は競争が激化しており、新興スニーカーブランドの参入もある。

(ブルームバーグ): アシックスは12日、今期(2024年12月期)の営業利益予想を従来計画比64%増の950億円へ上方修正。また三菱UFJ銀行や三井住友銀行などがアシックス株を売り出すことを発表した。

臨時報告書によると、三菱UFJ銀と三井住友銀などが売り出す株数は7391万6500株、オーバーアロットメントによる売り出し株数は1108万7400株。12日終値を基に試算すると、売り出し総額は最大約2180億円となる。売り出し価格は23日にも決定する。

アシックスが発表した資料によると、好調な業績を背景に資本政策や財務戦略などの面でもステージを引き上げる必要を認識していたという。また同社グループが保有する政策保有株式を2024年内に全て売却し、成長投資や株主還元に充当することで資本効率を向上させる。

東京証券取引所による資本効率の改善要請などを背景に、上場企業の間では持ち合い株式解消の動きが加速している。金融機関でも同様で、東京海上日動火災保険や損害保険ジャパンなどが4日、保有するホンダ株の売り出しを発表していた。

アシックスの修正後の営業利益予想は、ブルームバーグが集計したアナリスト10人の予想平均740億円を上回る。4-6月期(第2四半期)は、中華圏で同38%増、東南・南アジアで同30%増と、海外がけん引した。

スポーツシューズ業界は「オン(On)」や「ホカ(Hoka)」といった新興スニーカーブランドの参入などで競争が激化している。

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