物価、1年後に「上がる」は87.5%に増加=6月日銀アンケート

AI要約

日本銀行が行った生活意識に関するアンケート調査結果を発表。1年後の物価上昇を予測する割合が増加し、5年後も上昇傾向。回答者の予想では物価が10〜11%上昇するとされている。

理由として「最近物価が上昇していること」が最も多く挙げられており、日本銀行は家計や企業のインフレ期待の動向を注視している。

調査期間は5月9日から6月4日までで、物価安定目標の実現に向けてインフレ期待の高まりが重要視されている。

物価、1年後に「上がる」は87.5%に増加=6月日銀アンケート

Takahiko Wada

[東京 12日 ロイター] - 日銀が12日発表した「生活意識に関するアンケート調査」(第98回<2024年6月調査>)によると、1年後の物価が「上がる」と予想する回答者の割合は87.5%となり、前回3月調査の83.3%から増加した。消費者物価指数では企業の価格転嫁の影響がはく落してきているが、物価上昇を予想する人の割合は一段と増えた。

1年後の物価の数値予想では平均値が11.5%上昇、中央値が10.0%上昇で、ともに3月を上回った。

5年後に「上がる」との予想も、3月調査の80.6%から82.0%に増えた。毎年の変化率予想は平均値が8.7%上昇、中央値が5.0%上昇だった。

5年後の物価が上昇すると考える理由としては「最近物価が上がっているから」との回答が最も多く、80.9%に上った。

日銀は2%の物価安定目標の実現には家計や企業のインフレ期待の高まりが重要と位置付けており、同アンケートは家計のインフレ期待の動向を把握する指標の一つとなっている。調査期間は5月9日から6月4日。