「管理体制、不十分だった」三菱UFJ銀副頭取、違法情報共有問題で

AI要約

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の銀行と証券2社が顧客企業の重要な情報を違法に共有していた問題が発覚。三菱UFJ銀行の早乙女実副頭取がインタビューで違法行為を認め、コンプライアンス体制の強化を表明。

金融庁から業務改善命令を受けた3社は、早乙女氏を含めて事態を真摯に受け止め、顧客や関係者に謝罪。研修や勉強会の開催、ルールの整備、AIを活用したモニタリング体制の強化などを検討。

金融庁から業務改善計画の提出が求められており、早乙女氏をはじめとする関係者は、今後の改善に向けて積極的な姿勢を示している。

「管理体制、不十分だった」三菱UFJ銀副頭取、違法情報共有問題で

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の銀行と証券2社が顧客企業の重要な情報を違法に共有していた問題で、三菱UFJ銀行の早乙女実副頭取が朝日新聞のインタビューで、「実態に適した管理体制が不十分だった」と話した。問題発覚後、同銀行の幹部がインタビューに応じるのは初めて。

 この問題で金融庁は6月、3社に対して金融商品取引法に基づく業務改善命令を出した。早乙女氏はインタビュー冒頭、顧客や関係者に謝罪。事態を重く受け止め、銀行と証券の連携のコンプライアンス体制を強化する考えを示した。

 「可及的速やかに研修や勉強会などを開き、(経緯や問題点などの)社内周知を徹底する」と述べた。早い時期に事例や実態に即した手続きルールを作るほか、中長期的にはAI(人工知能)などのシステム開発も含め、モニタリング体制の強化を検討するという。

 同行は金融庁から24日までに業務改善計画を出すよう求められている。(野口陽)