「円安が続けば自動車銘柄は自然と上昇する」資産8億円超え“元消防士投資家”が語る投資の本質…正しい「四季報」の読み方を解説

AI要約

かんち氏は、自身のポートフォリオと情報収集源を公開している。適時開示やマネックス銘柄スカウター、四季報などを活用し、増配銘柄と減配銘柄を視覚的に管理している。また、信頼できるXの投稿も情報収集に活用している。

2024年度の株式市場展望として、2023年の好調な流れを踏まえつつ、1年ほどボックス相場が続く可能性を示唆。しかし、その後はインフレによる円安が株価上昇を後押しし、特に自動車関連株に注目する見解を述べている。

「円安が続けば自動車銘柄は自然と上昇する」資産8億円超え“元消防士投資家”が語る投資の本質…正しい「四季報」の読み方を解説

「生活費を配当収益や株主優待でカバーしたい」と考える人は多いだろう。だが、どの銘柄を選ぶべきか、投資を始めるタイミングはいつがいいのか、不安はいくつもある。今回クローズアップするのは、40年以上の投資歴を誇る、かんち@握力おじさん氏(X:@kanti990)。現在の資産約8億円、年間配当金2000万円超、保有銘柄約600銘柄を誇り、自身の著書では、投資初心者からベテラン投資家までが参考にできる「高配当株」への投資術を公開している。

 3回にわたってお届けしてきた、みんかぶ短期連載「資産8億円・年間配当2000万円超えの個人投資家が教える、ガチホでお金が増える高配当投資術」最終回は、かんち氏のポートフォリオと情報収集源、さらに2024年度の株式相場における見通しについて話を聞いた。

――続いて、かんちさんの情報収集源を教えてください。

 最もよく見ているのは「適時開示」で、決算情報などを確認しています。また、銘柄の指数については、第2回でお話しした「マネックス銘柄スカウター」を活用しています。

 さらに、年4回発行される「四季報」も参考にしています。ただし保有銘柄が多いため、全体の動向を把握するために「付箋」を使用しています。

 本の上部には増配銘柄、真ん中には前期と同水準の銘柄、下部には減配または無配の銘柄のふせんを貼ります。すると、視覚で市況を把握できるのでおすすめです。

 加えて、Xでも情報を収集しています。信頼できる人が投稿した銘柄を「どのような視点で見ているのか」を探り、研究のためにピックアップしています。ただし、そこで購入するわけではなく、銘柄についての知識を深めるきっかけとして利用しています。

――最後に、2024年度の株式市場の展望についてお聞かせください。

 2023年は株価が大幅に上昇し、2024年3月には日経平均が史上初の4万円を突破しました。その好調な流れは2024年3月くらいまで続き、2024年6月現在、株価は3万7000円から3万9000円の間を行き来するボックス相場となっています。

 1年半はずっと好調だったので、今後1年ほどはこの状態が続く可能性が高いと思っています。ただし、その後は株価が大きく上昇すると予想しています。

 なぜなら、インフレにより円の価値が下落しているため、物資を保有するほうが有利で、その中でも株式が最も有利だからですね。

――円安が続くと、利益を上げる企業も多いですよね。

 今後1年間で円安が続けば、トヨタ自動車(7203)なんかはおそらくかなりの利益を出すと思うんです。それに伴い、ほかの自動車メーカーや自動車部品関連の株も上昇するでしょう。