金利据え置き望む、インフレ鈍化の確実性高まるまで=ハスケル英中銀政策委員

AI要約

ハスケル委員は、雇用市場でのインフレ圧力の継続と物価上昇圧力の不透明さから、政策金利の引き下げを望まないと述べた。

労働市場の逼迫やインフレ圧力の持続により、金融政策委員会は金利を据え置きたいと考えている。

英国の消費者物価指数が目標の2%に回帰したが、賃金上昇率が高いことから、英中銀はインフレ上昇を予想している。

金利据え置き望む、インフレ鈍化の確実性高まるまで=ハスケル英中銀政策委員

[ロンドン 8日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のハスケル委員は8日、雇用市場でインフレ圧力が続き、物価上昇圧力がどの程度速く後退するか不透明なため、約16年ぶりの高水準にある政策金利の引き下げは望まないと述べた。

ハスケル氏は8日に行う講演の予定原稿で、「労働市場は引き続き逼迫しており、依然として正常に機能していないのではないかと懸念している」とした上で、「基調的なインフレ圧力が持続的に低下しているという確実性が高まるまで金利を据え置きたい」と述べた。

また、このところの極めて急速な物価上昇を背景に、インフレ上昇圧力もかかっていると指摘。こうした状況が「金融政策委員会が労働市場の状況やサービスインフレなどの基礎的なインフレ指標を注視している理由を説明する一助となることを期待する」とした。

英国の消費者物価指数(CPI)は5月に約3年ぶりにイングランド銀行(中央銀行)が目標とする2%に回帰した。ただ、賃金上昇率が6%近辺を推移していることから、英中銀は年内後半には同指数が上昇すると予想している。