66歳になりましたが「特別支給の老齢厚生年金」をもらえると知りませんでした…。今からでもさかのぼってもらえますか?

AI要約

特別支給の老齢厚生年金についての概要や手続き方法について解説。

受給資格や申請手続きの手順、必要書類などについて詳細に説明。

特別支給の老齢厚生年金を受給するための条件や受給開始年齢の特例についても言及。

66歳になりましたが「特別支給の老齢厚生年金」をもらえると知りませんでした…。今からでもさかのぼってもらえますか?

60歳を過ぎた方でも、「特別支給の老齢厚生年金」のことを知らない人はいるでしょう。

本記事では、特別支給の老齢厚生年金の概要や手続き方法について解説します。手続きを忘れた場合に、さかのぼって請求ができるか否かについてもご紹介します。

昭和60年の法改正により、年金の受給開始年齢が60歳から65歳に変更されましたが、これに伴って設けられたのが「特別支給の老齢厚生年金」です。

■受給資格

特別支給の老齢厚生年金を受給するためには、以下の条件を満たす必要があります。

・男性の場合、昭和36年4月1日以前に生まれたこと

・女性の場合、昭和41年4月1日以前に生まれたこと

・老齢基礎年金の受給資格期間(10年)があること

・厚生年金保険などに1年以上加入していたこと

・生年月日に応じた受給開始年齢に達していること

特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢は、生年月日と性別によって異なる点に注意しましょう。

また、特別支給の老齢厚生年金には、「報酬比例部分」と「定額部分」があります。報酬比例部分は厚生年金保険加入期間中の報酬と加入期間、定額部分は厚生年金保険の加入期間に基づいて計算されます。

なお、特別支給の老齢厚生年金には受給開始年齢の特例があり、昭和16年(女性は昭和21年)4月2日以後に生まれた方も、以下の条件に該当すれば受給可能です。

1.厚生年金保険の被保険者期間が44年以上

2.障害厚生年金の1級から3級に該当

3.厚生年金保険の被保険者期間のうち、坑内員または船員であった期間が15年以上

※1と2は退職していることが条件

■申請手続きの手順

年金は、受け取る資格ができたら自動的に支給されるものではなく、手続きが必要です。「年金請求書(事前送付用)」が送られてきたら、すぐに手続きを開始しましょう。

ただし、受給開始年齢時に年金受給の必要な加入期間はあるものの、厚生年金期間が1年未満など65歳で受給資格が発生する方の場合は、まず「年金に関するお知らせ(ハガキ)老齢年金のご案内」が届きます。その後、65歳になる3ヶ月前に「年金請求書(事前送付用)」が送付されます。

年金請求書は、受給開始年齢になってから提出します。受給開始年齢に達する前に提出しても、受理されません。また、添付する戸籍謄本や住民票なども、受給権が発生する前に交付されたものは使用できないため注意しましょう。

■必要書類

特別支給の老齢厚生年金を申請する際には、以下の書類が必要です。

・戸籍謄本、戸籍抄本、戸籍の記載事項証明、住民票、住民票の記載事項証明書のいずれか

・受取先金融機関の通帳またはキャッシュカード(本人名義)

また、厚生年金保険の加入期間が20年以上あり、配偶者または18歳未満の子どもがいる場合は、下記の書類が必要となります。

・戸籍謄本(記載事項証明書)

・世帯全員の住民票の写し

・配偶者の収入が確認できる書類

・子どもの収入が確認できる書類

厚生年金保険の加入期間が20年未満で、配偶者の厚生年金保険(共済)の加入期間が20年以上の場合は、下記の書類が必要です。

・戸籍謄本(記載事項証明書)

・世帯全員の住民票の写し

・本人の収入が確認できる書類

ほかにも、必要に応じて添付すべき書類があります。詳細は各地域の年金事務所や年金相談センターなどにお問い合わせください。