バイデン氏続投を支持できず、同盟国からも身を引くよう促す声強まる

AI要約

バイデン氏の年齢を考慮して外国首脳が優しくフォローしていたが、最近はその態度が変わりつつある。

ブラジルのルラ大統領もバイデン氏の問題を指摘し、バイデン氏に対する批判が広がっている。

バイデン氏の発言や態度の不安定さが世界中で問題視され、外交の場での振る舞いに注目が集まっている。

バイデン氏続投を支持できず、同盟国からも身を引くよう促す声強まる

(ブルームバーグ): バイデン米大統領がうっかりミスや状況判断をしかねる様子を見せたときでも、同氏の年齢を考慮して同盟国首脳は優しくフォローしたものだった。だが、もはやそうではない。

先月27日夜に行われたトランプ前大統領との討論会が散々だったことを受け、バイデン氏に対する外国首脳の見方も変わった。米国の民主党政権を望むブラジルのルラ大統領ですら、問題を公然と話し始めた。ブラジルは次回の20カ国・地域(G20)首脳会議ホスト国。

ルラ氏は「バイデン氏は問題を抱えていると思う」と、ブラジルのラジオ局で指摘。「バイデン氏の動きは以前にも増して遅くなった。質問への回答も長くかかる。米国の選挙は世界全体にとって極めて重要だ」と述べた。ルラ氏自身、トランプ氏と同じ78歳だ。

米国史上最も高齢のバイデン大統領(81)に対し、身を引くよう促す声が強まっているのは米国内だけではない。過去数カ月、数年とバイデン氏の不安定な言い回しや失言を取り繕ってきた諸外国でもそうした声が広がっている。トランプ氏のホワイトハウス返り咲きが西側にとってより大きな脅威と見なされていることが背景にある。

欧州当局者らは、トランプ氏に勝てる見込みがより高く、ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)を巡り同盟国との団結を維持する誰かにバイデン氏は道を譲るべきだと考えている。これら当局者はいまや内々に、それでいて強い調子でそうしたことを話すようになった。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

米国で来週開かれるNATO首脳会議では、寸分のミスも許さないという視線の中でバイデン氏の一挙手一投足に注目が集まる。そのような場でバイデン氏がどのように振る舞うのか懸念がある。

このような環境では、バイデン氏が非公開の協議で何らかのミスをしたとしても、出席者の口から公にされ、退場圧力が強まるのは確実だろう。バイデン氏を間近で見てきた主要7カ国(G7)の当局者は、テレプロンプターの助けを借りない台本のない場面でのバイデン氏は制御不能な危険人物だと述べた。