東武日光線「ギリギリ埼玉県内」の3駅には何があるのか 群馬・栃木・茨城の県境に近い栗橋・新古河・柳生

AI要約

南栗橋駅から始まる東武日光線の旅。北端の栗橋駅まで進むと、埼玉県の田園風景が広がる。

栗橋駅周辺には歴史的な名所や渡良瀬川があり、水辺の風景が特徴。

この地域を管轄する駅長によると、川魚を食べられる店などもあり、自然豊かな雰囲気が感じられる。

東武日光線「ギリギリ埼玉県内」の3駅には何があるのか 群馬・栃木・茨城の県境に近い栗橋・新古河・柳生

 都心から地下鉄直通の列車もやってくる北端の駅、南栗橋。いささか時間はかかっても、少なくともこの駅までは東京都内から乗り換えナシでたどり着く。東武スカイツリーラインから日光線に入って、3つ目の駅だ。

 そして、さらに東武日光線を北へ北へと旅しようと思うなら、10両のロング編成列車から4両編成に乗り継ぐことになる。いよいよ、都心直結ではないエリア。駅を預かる管区も、「東武栃木駅管区」だ。そろそろ本格的に北関東の香りが漂ってくる……。

■埼玉にある栃木駅管区の駅

 と、言いたいところだが、南栗橋駅を出てからの3駅は、まだまだ埼玉県の駅である。

 最初の駅は栗橋駅。よくよく考えれば、南栗橋があるのだから栗橋があって当たり前。というより、本来的には栗橋駅のほうが地域にとっては中心的な位置づけのはずだ。

 実際、栗橋駅ではJR線と接続しているし、駅の東側、少し離れた所には旧日光街道栗橋宿の町並みも残っている。源義経の側室で、鶴岡八幡宮での白拍子の舞で有名な静御前の墓もある。南栗橋駅のほうがどうにも知名度が高い印象なのは、都心から通勤電車の終着駅、その一点によるものといっていい。

【写真】かつて日光への観光客輸送でライバル関係だった東武とJRもいまは直通特急を走らせる仲。両社の線路がつながる東武日光線の栗橋から、柳生までの区間にはいったい何がある? (23枚)

 ともあれ、栗橋駅である。この駅を預かる駅長の椎名秀樹さんは、新古河駅、柳生駅というギリギリ埼玉県内の3駅を管理する。このあたりは北関東への助走区間、といったところなのだろうか。

 「栗橋駅を出るといよいよ田園風景の趣が濃くなってきます。あとは、この区間のイメージは水辺、ですね。利根川を渡ると渡良瀬川の土手沿いに。すぐ脇に堤防が見えて、柳生駅は近くに渡良瀬遊水地もあります。なので、川魚を食べさせる店もあったりする。そういう特徴がある地域を走っています」(椎名駅長)