〔NY外為〕円、161円台半ば(2日)

AI要約

ニューヨーク外国為替市場では、円相場が1ドル=161円台半ばに推移し、強弱の材料が対立する中で取引が行われた。

パウエルFRB議長のインフレに関する発言や米雇用情勢の経済指標が相場に影響を与えた。

相場は円買い・ドル売りから円安・ドル高へと変動し、最終的には161円40~60銭の狭いレンジで取引が終了した。

 【ニューヨーク時事】2日のニューヨーク外国為替市場では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言や、堅調な米雇用情勢を示唆する経済指標など強弱の材料が対立する中、円相場は1ドル=161円台半ばとなった。午後5時現在は161円43~53銭と、前日同時刻(161円44~54銭)比01銭の円高・ドル安。

 ニューヨーク市場は161円62銭で取引を開始。パウエル議長は2日朝、ポルトガルで行われた欧州中央銀行(ECB)主催の会合で、米国の物価動向について、「インフレ鈍化の道に戻っている」と発言。市場ではパウエル氏の発言をハト派寄りと捉える向きも多く、相場は円買い・ドル売りで反応した。

 その後、米労働省が発表した5月の雇用動態調査(JOLTS)では、非農業部門の求人数が前月比22万1000件増の814万件と、市場予想(ロイター通信調べ)の791万件を上回った。底堅い労働市場が示唆されたことから、相場は円安・ドル高地合いに転じた。午後に入ってからは、米長期金利の低下が一服したことで、ドルを売って円を買う動きがやや強まったものの、161円40~60銭前後の狭いレンジでもみ合った。

 シカゴ連邦準備銀行のグールズビー総裁は2日、米CNBCテレビのインタビューで、「実体経済が弱まっていることを示す警告がいくつか出ている」と語った。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0740~0750ドル(前日午後5時は1.0735~0745ドル)、対円では同173円45~55銭(同173円40~50銭)と、05銭の円安・ユーロ高。