所得400万円だと年70万円が健保で消える…あまりにも高い「国民健康保険料」を合法的に下げる3つの方法

AI要約

前回は退職後の公的医療保険にまつわる課題について取り上げたが、今回は国民健康保険加入者向けの保険料削減方法について紹介する。

1つ目の方法は所得を下げることで、フリーランスや自営業者は青色申告で経費を正しく申告することが重要。

白色申告のリスクや税務調査の誤解についても明らかにし、青色申告のメリットを強調する。

■経費を正しく、くまなく申告できているか

 前回は会社員が退職した後の公的医療保険にまつわる課題について取り上げた。退職後は「任意継続」「国民健康保険への加入」「被扶養者になる」「再就職」の選択肢があり、任意継続や国民健康保険を選べば、在職中と比べて保険料はほぼ間違いなく高くなるという話である。

 今回、そして次回は国民健康保険(以下、国保)加入者に向けて「保険料を下げる3つの方法」を取り上げたい。

 1つ目の方法は「所得を下げる」である。

 なーんだと、ガッカリしただろうか。しかし私自身、確定申告を始めて7年目であるが、しっかり作成できたのは今年からだ。そう書くと、あらゆる支払いに領収書をもらって経費にしているように思われるかもしれないが、そういう意味ではない。

 特にフリーランスや自営業者は、「青色申告」で「経費を正しく、くまなく申告できているか」ということだ。

 確定申告には、法人にも個人事業主にも「青色申告」と「白色申告」の2種類がある。ざっくりと言うと青色申告のほうが作成が複雑で、白色申告のほうが簡易な作成で済む。

■「白色だから税務調査は入らない」は本当か?

 有名雑誌の専属記者である知人の40代男性は、固定給だが業務委託契約だ(出版界には多い)。そのため毎年自身で確定申告をしているのだが、彼は売上(年収)600万円から経費を引き、所得180万円くらいで申告している。そして国保料は年間20万円弱という。

 だが正直、普通はそこまで減額できないだろう。おそらく公私混同した領収書もあるだろうし、領収書そのものが存在しない経費もあるかもしれない。

 彼にそのやり方を咎めると、「だって白色だから。税務調査は入らないし、もし入ってもお咎めが厳しくないでしょ」と言われてしまった。たしかにフリーランスの間では「白色は税務調査されない」という説がまことしやかに囁かれている。そういった類のネット記事や本を読んだこともある。

 しかし、本当にそうだろうか? 

 私はフリーランスになって最初の2年間は白色で、ここ5年間は青色申告を選択しているが、白色よりも青色のほうがリスクなく所得をしっかり下げられ、国保料も安くなると実感している。